長野県白馬村の喫茶店にあるカプセルトイ、その名も「村ガチャ」。1回500円で回すと出てくるのは、人気料理の無料券や乗馬体験など様々な特典チケットです。さらに特典チケットの裏面には、特典を提供する村民に直接会うこともできるのです!
「回してつながる旅」がコンセプトの村ガチャ。「町おこし」だけではない、仕掛け人の意外な狙いとは?さらに、村ガチャがきっかけで人生が“激変”した人も取材します。
■“村ガチャ”最大の魅力「村民との触れ合い」
北アルプスの麓に位置し、雄大な山々を望める白馬村。今、注目されているのが、カウンターに置いてあった“村ガチャ”です。「500円」で1回、回せます。
村ガチャを設置する店の人は、次のように話しました。
大石学店長:「“宝物”を見つけるという人が多い」
カプセルの中の“宝物”とは一体?
店内で利用客を待つことに…。すると、村ガチャに近付く女性の姿。
観光客:「あ、出た」
黒いカプセルの中に入っていたのは、「酸素カプセル20分無料」と書かれた特典チケットです。
観光客:「酸素カプセル20分!すご~い、うれしい!」
群馬県から観光に来たという女性が引き当てたのは、1050円のハンバーガーの引換券です。その横には、女性の写真。「アニー」という名前に、「美魔女」の文字。そして裏面には、「スキー場に篭り、白馬の山々に魅了され移住」とのプロフィールが記載されています。
実はこのチケット「村民カード」と呼ばれ、特典だけではなく、紹介されている村民に直接会うこともできるのです。
群馬県からの観光客:「アニーさん?」
“美魔女” アニーさん(39):「そうです!美魔女をやらせてもらっています」
群馬県からの観光客:「スキーをしていたんですか?」
アニーさん:「スノーボードなんですけど」
群馬県からの観光客:「まだ滑るんですか?」
アニーさん:「きょう滑ってきて(今シーズン)最後かな」
「村民カード」に書かれたプロフィールがきっかけで弾む会話。
群馬県からの観光客:「おいしい物を食べられるなら、お得かなと思いますし、村の人ともお話しできるので楽しいですね!」
半額以下で味わえるだけでなく、直接会わなければ経験できない「村民との触れ合い」が“村ガチャ”の最大の魅力です。
■乗馬体験やジャンプ台見学…多種多様のレア体験も!
去年7月に2カ所からスタートした村ガチャ。現在では白馬村に6カ所設置されています。中には、たった500円でできる“レア体験”もあります!それは、「白馬村で白馬に乗れる」というものです。
カウボーイハットをかぶった男性が、白馬村で白馬を育てる、雨宮康平さん(48)です。実際に、乗馬体験をさせてもらうことに!
桝田沙也香アナウンサー:「うわぁ~すごい。特別感がありますね、道を歩いてくれるって。山がすごくきれいで、本当に景色が最高ですね!」
他にも、現役のJR白馬駅長が披露する自慢のDJテクニックや、スキージャンプの選手によるジャンプ台見学ツアーなど、村ガチャには多種多様のレア体験があります。
現在、村ガチャで会える村民は、およそ40人。その中の最高齢が、“白馬の祖母”こと伊藤直さん(86)です。
「村民カード」の特典内容は「コーヒー1杯」を提供するというもの。しかし、伊藤さんにとってうれしいことも…。
伊藤さん:「(観光客が)『おばあちゃんに会えて…』と喜んでくれて。色んなお客さんとね、お話ができて、うれしいです」
■“移住者”が仕掛け人 村ガチャを始めた狙いは?
観光客と村民の双方にとって魅力的な村ガチャ。その“仕掛け人”が、ウィンタースポーツ用品店を営む佐藤敦俊さん(42)です。
“村ガチャ”を始めた狙いは2つ。1つ目が…。
佐藤さん:「白馬村自体が観光業の村なので、地元の人とたまたま関わる旅行は、すごく記憶に残ると思うんですよね」
冬と夏以外は観光客が少ない白馬村。村ガチャを通して村民と触れ合うことでリピーターとなり、1年を通して白馬村に来てもらいたいといいます。
そして2つ目の狙い。実は、村ガチャは観光客だけでなく、移住者にとっても大きな存在になっているといいます。
佐藤さん:「移住してもなかなか地域のコミュニティーに入るきっかけや、友達ができるきっかけはなかなかない。“村ガチャ”を通じて移住者も村民の人と話をするきっかけになる」
実は佐藤さんは、9年前に千葉県から移住。近年、白馬村は移住者が増加傾向にあり、地元民と触れ合える場を増やしたいと考えていたのです。
■財布から“村民カード12枚” 一体なぜ?
そんななか取材を進めていると、村ガチャの意外な使い方をする男性と出会いました。
煙山貴紀さん(50):「新しいやつ増えてるのかな?」
何やら村ガチャの中身を気にしている男性。50歳の煙山貴紀さんは、東京に家族を残し、白馬村に単身赴任中です。
財布から取り出したのは、なんと12枚もの「村民カード」。一体なぜ?
煙山さん:「休みの時には『なんかちょっと寂しいな』という感じがあるんで…」
家族と離れて一人で暮らす寂しさを紛らわせるため、休日の村ガチャ利用に密着しました。
やって来たのは、森の中にある小さなケーキ屋さん。60代の上村さん夫婦が営んでいます。「村民カード」で、ケーキ2つと交換。そしてここからが、煙山さんの“真の目的”!
煙山さん:「せっかく“村ガチャ”で当たったんで、お話ししてもいいですか?」
30年以上前に白馬村に移住 上村清次さん(69):「はい」
煙山さん:「白馬村の人なんですか?」
清次さん:「私は北陸の福井のほうなんですよ」
煙山さん:「なぜ白馬村に来たんですか?」
清次さん:「親戚が白馬村でペンションをやっていて、手伝っていた…」
そして、椅子に座ると、さらに質問攻め…!
清次さん:「最初、働いていたんですよね。真面目に」
煙山さん:「ケーキじゃなくて?」
清次さん:「名古屋で飛行機を造っていたんですね」
煙山さん:「飛行機!?急になぜケーキ?」
清次さん:「知り合いがきっかけで…」
これまで日本各地を転々としていたというお互いの共通点。新天地での寂しさを埋めてくれる“新たな相談相手”が見つかったようです。
■村ガチャがきっかけで“移住を決断した人”も
さらに、仕掛け人も驚く事態も起きていました!
佐藤さん:「“村ガチャ”で人生が大きく変わってしまった人がいる」
村ガチャで人生が激変したという人物を追跡しました。
白馬村にあるグランピング施設で働く、27歳の横田隆弘さん。
横田さん:「神奈川にいた時は会社員をやっていたんですけれども、簡単に言いますと“村ガチャ”がきっかけで白馬村に移住を決めました」
なんと村ガチャがきっかけで、移住を決断!去年7月、観光で白馬村に訪れ、村ガチャを体験した横田さん。当たったのは、グランピング施設の「村民カード」。その時、代表の大塚栄青さん(25)と意気投合したといいます。
その後も横田さんは村ガチャを回し続け、白馬村の魅力にドップリはまり、移住を決断しました。
その直後、グランピング施設への就職も決まったのです!さらに…。
横田さん:「今年の3月29日に籍を入れまして。自分が先に移住して(妻は)1年後に来る」
移住と同時に、白馬村役場に婚姻届を提出。来年には妻も白馬村に移り住む予定だといいます。そして、新たに芽生えた“かなえたい夢”。
横田さん:「(“村ガチャ”は)もう人生の分岐点ですね…。私自身も次のステップとして“村ガチャ”に入りたいというのがありますので、そこを目指して、今は突き進んでおります」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
23 comments
関東意識高い系の憧れ、長野県(笑)
青木=村ガチャ大ハズレ
良い面ばかりじゃなく、ちゃんと田舎の窮屈さというか人間関係の特殊さも報道しような。
ガチャとか良く考えるものだな村興しとしては良い。
先人を敬いながら少しずつ快適にしていくんだ
ド田舎に例外なし.
皮肉かと思ったら本当のガチャかよ!?
満足してくれる人が多いのは嬉しいよな
サムネ見て親ガチャ、隣人ガチャとか何でもガチャつけて…
と思ったら、モロのガチャだった
「キャバ嬢ガチャ」一回5万円いかがすか。
白馬村で白馬に乗るのね()
1:10 Sayaka Masuda in Hakuba coffee stand
何でもかんでもガチャ付けんな。
村八分無いならいいんだけど。
素敵な取り組みですね笑
田舎の村は移住者は住みにくく村八分にされるというが、白馬村は観光の村で常に新しい風が入っているからどこぞの土佐と同じだと思ってはいけない。
コーヒー出たら損になるのか
ハズレ村
このナレーターの話し方
抑揚大きすぎて聴きづらい
路線価上昇率全国1位で税収ウハウハ、リゾート企業や大手ディベロッパーも注目の自治体。そんな社会背景はあえて伝えない「報道の自由」
村ガチャ大失敗にならないように🙏
白馬ってバスでスキー場?直撃直帰だから村民に会う事は無い
村に設置するのも良いけど高速道路のサービスエリアとかに設置するとかの方が 外の人を引っ張ってこれるのでは…?
どうか外国人の乗っ取りに合いませんように!