平和や核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)がことしのノーベル平和賞を受賞することになり、団体の代表を務める松江市の女性が受賞の喜びを語りました。
ノーベル平和賞に選ばれた日本被団協は広島・長崎への原爆投下による被爆者の組織です。「核兵器のない世界を実現するための努力と、核兵器が二度と使われてはならないことを目撃証言を通じて示した」功績などが評価されました。
山陰からも喜びの声が上がっています。
日本被団協 中国ブロック 代表理事 本間恵美子さん
「驚いたと同時にうれしい。被爆者の皆さまが一生懸命なさったことの蓄積で今があると思いますので、本当に良かったと思います」
ことし6月から日本被団協の中国ブロックで代表理事を務めている島根県松江市在住の本間恵美子さん(74)です。被爆2世で、本間さん自身も被爆者たちの証言を集める活動などに力を入れてきました。
島根県によりますと、県内の被爆者の平均年齢は全国で最も高い91.17歳(全国平均は85.58歳)。戦後80年を迎え、戦争の悲惨さを伝えることが難しくなる中、本間さんは今回の受賞を受け、平和と核兵器廃絶をさらに強く訴えていきたいと決意を新たにしていました。
日本被団協 中国ブロック 代表理事 本間恵美子さん
「戦争を知らない世代はずいぶん多い。原爆も知らない。世界で何か所も戦争しているこのタイミングで、平和のメッセージが届けば良いなと思っています」
核保有国であるロシアのウクライナ侵攻や核保有国とされるイスラエルとイランの対立など、核兵器使用の危機は、いまなお現実のものです。ノーベル平和賞の授賞式は、ことし12月ノルウェーのオスロで行われる予定です。
(2024年10月14日放送 One LIFE&NEWSより)
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