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「きらきらコンサート」(うたう詩集出版記念) 越生町 視聴覚ホール 2024.6.9
歌/菅井千春、ピアノ(編曲、演奏)/中西桂、篠笛/植松葉子
作詞・作曲・絵/高橋れい子 映像/ゆずの里ケーブルテレビ
木を愛し人を愛し、自然界との交感に生きた、アイヌの彫刻家、砂澤ビッキ。1989年1月、彼はその最晩年の神奈川県立美術館での個展に、音威子府(オトイネップ)から医師を伴い点滴の器具をつけたまま現れました。そして会場に来た一人一人と目を合わせ、暖かい最後の言葉を残していきました。
その木彫の作品群は、樹気を発し、都会の美術館にあるにも関わらず北海道の大自然の中にいるかと思われるようで、その場にいた私たちの記憶に、森の命として息づき、やがてそれが歌となりました。
「愛の旅の終わりにさえ」
流れる雲に日々を重ねて
樹々の言葉を聞いている
愛の旅の終わりにさえ
風はやさしく吹いていた
瞳開きひとつ残して
いのち伝えて消えてゆく
愛の旅の終わりにさえ
木霊の歌を聞いていた
北の原に鳥を集めて
小川の歌を聞いている
愛の旅の終わりにさえ
カムイの庭を映していた
神の舌は空にひらめき
四方に風は吹いている
かえる旅の終わりの日に
土に抱かれて眠りゆく
「 きらきらいのちがつながっているよ 高橋れい子♪うたう詩集」 p84
天の星 地の花〈アトリエあゆす〉 https://www.ayusrei.com