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青空に映える真っ白な船。気象庁が運用している海洋気象観測船です。今回、2年ぶりに鹿児島に寄港し、30日報道陣に公開されました。
総トン数は1483トン、全長は81.39mと、桜島フェリーの1.4倍ほどの長さの大きな船。
海洋気象観測船「啓風丸」です。
気象庁では、現在2隻の海洋気象観測船を運用していて、線状降水帯の予測精度向上や、地球温暖化の長期的な監視のため、観測地点が乏しい海の上で貴重な気象データを集めています。
中俣美咲気象予報士
「船の一番上、甲板に来ました!あちらが線状降水帯のもとになる水蒸気量を観測するGNSSアンテナです」
コンパクトな見た目ながら、線状降水帯予測の最前線とも言える、こちらの機械。その仕組みは?
気象庁大気海洋部 環境・海洋気象課 椿修二技術専門官
「測位衛星、GPSなどからの電波がアンテナに到達するまでの時間が、水蒸気の量が多ければ多いほど遅れる性質。それを使って、水蒸気の量を観測している」
さらに「ラジオゾンデ」と呼ばれる気球を飛ばし、海上の水蒸気の流入を正確に捉えます。
気象庁大気海洋部 環境・海洋気象課 椿修二技術専門官
「今、気象庁では線状降水帯発生前の半日前程度からの呼びかけを行っている。様々な情報を発信している。それらの精度が良くなると、早めの避難につながる」
海の上の気象台とも言える「啓風丸」。
8月3日に鹿児島港を出港した後、31日に東京に戻るまで観測業務にあたるということです。