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#スカッとする話 #スカッと #朗読 #修羅場
俺の名前は佐原竜二48歳のごくごく平凡 な会社員です高校卒業後から今の会社でお 世話になりすでに30年が経とうとしてい ます今では妻小学校6年生になる娘のゆか と穏やかに暮らすことができていますが 本当にここまで来るのに辛い日々を 乗り越えてきまし た昔から家族との縁が薄かった俺俺は1人 っこだったのですが物心ついた時から両親 はいつも怒鳴り合いの喧嘩をしていました また生活費を全部使い込んでどうやって 生活していくのよ借金だって返済してない じゃないうるせえな俺は家族のために毎日 頑張って働いてるんだ稼いだ金を何に 使おうがお前には関係ないだろうあまりに も険悪な雰囲気だったので幼心に聞き耳を 立てるしかなかったのですがいつもお金の ことで喧嘩をしていたという記憶があり ます父はとにかくギャンブルざまの日々で 今さえあればパチンコや競馬にのめり込ん でいましたいくら母が注意をしたところで 逆効果といった 感じ借金は日日に膨れ上がる一方食卓 テーブルに並ぶおかずも三品から二品一品 と減っていき最後には白いご飯と梅干と いうのが当たり前になっていきまし た俺が高校に上がった時が両親の舟は ピークに達し父はお前がこんなもないガを 産むからうちは貧乏になったんだこいつ さあいなかったら金だってかからなかった だろうそんなひどい言葉を浴びせてくる ようになりました最初こそ反発していた母 ですが次第に言い返す気力もなくなり毎日 泣いて過ごすようになったのです俺は こんなにギスギスした家にいることが苦痛 で仕方がなく夫婦だったり家族とはこんな に冷たいものなのかと実家で過ごした日々 が苦い思い出へと変わってしまいまし た気がついた時には絶対俺は結婚なんてし ない家庭なんかは持たないそう思うように なっていたの です結果的に父は多額の借金を母に託す ようにして 蒸発ありえないことに1000万円近くの 借金を俺と母2人で返済することになった の です両親の離婚が決まったと同時に俺は母 に言いました母さん俺高校を中退して働く よこれ以上母さんだけに負担をかけたく ない別に最終学歴が中卒だとしても別に俺 は気にしない何言ってるのそれはだめ せめて高校は卒業しないとすでに アルバイトを2つも駆け落ちしていた俺 ですが母は俺には何が何でも高校だけは 卒業して欲しかったようでし た何度説得しても理解してもらえないのが 悲しくボロボロになっていく母を見ている のも辛かったし何より俺は1日でも早く 借金を返済し終えたかったのです母と俺の 苦労など知らず逃げた父のことを もちろん恨んだ時期もありましたがそんな ことを考える暇もないくらいに俺たちは ククタな毎日でした時折り母は私は何の ためにあの人と結婚したんだろう プロポーズを断ってたらこんなことになら なかったの に俺にそんな話をしてきたのですがそれを 言われるたびに俺は胸が苦しくて仕方が ありませんでしただってどんな親であって も俺の親には変わりないし両親がいたから こそ俺が生まれてきたわけです から正直泣きたいのは俺の方でしたがそれ でも母のことを励まし続けましたそれが 自分の使命だと思うようにしたしそうでも しなきゃ心が持たなかったから です母さんこんな俺で頼りないけど俺は 母さんを裏切ったりしないだから一緒に 頑張って生きていこうよ俺もっと頑張って 働くし必ず母さんにラさせてあげるからさ 俺は有限実行で母を支え続けました高校を 卒業してからはそこそこいい会社に務め 真面目に働きました付き合いの悪いやだと 言われても会社の飲み会にも参加したこと はありません高が数千と思われるかもしれ ませんがそのビビたるお金すら使うのも はかられたのですただ頑張ってきた会あっ て俺が30歳を過ぎる頃には全ての返済が 終わり穏やかな生活がスタートしていまし た竜二ありがとう竜がいなかったら今頃私 はどうなっていたか母は毎日のように俺に 感謝の気持ちを述べてくれました気にし ないでよ俺が自分で好きでやったことなん だからこれからはお互い穏やかに暮らして いこうねそれから数年が経ち俺はさらに 仕事に専念できる環境をという理由でこの 年齢にして初めて1人暮らしを始めること になりました真面目に仕事をしていたこと もあって社長含めからも高い評価を得る ことができていた俺会社にとって必要 不可欠な人材になっていたようです竜二も 今年で32歳かもっと長く働いてくれて いる気がするな今まで家のことも大変だっ たと思うけどよく頑張ったなこれからも 会社のために一生懸命尽くしてくれると 嬉しいよ社長には家庭の事情を包み隠さず たので父が残した借金を西したと報告した 時は社長自身もかなりほっとしていたよう でしたもちろん俺は謙虚な姿勢を崩すこと なく真面目一筋で頑張って働いてきた つもりです同僚たちからも頼られる存在に なったし教育係りや大きな仕事もたくさん 任されるようになりました責任ある仕事は 楽しいことばかりではないれ大きな トラブルもなく過ごすことができていたの も周囲の人たちに助けられていたおかげだ と思っていますそんなある日のことでした 車内で変な噂が飛び交い始めたのです今年 入る新入社員の中にかなりやばいやがいる らしいぜ噂によるといいとこの会社の社長 の息子みたいでさ数年うちで勉強を兼ねて 働くんだってさ頭がいいらしいけど人間的 に終わってるから関わらない方がいいって 耳を疑いたくなるような内容でした そもそも俺たちベテラン社員がこれから 入社してくる新社会人に怯えるなんて おかしな話だと思ったからです同僚の中林 は気が小さくて後輩にすら意見も言えない やつなのですが彼が一番怯えていたように 思います なあ佐原頼みがあるんだけど聞いてくれ ないか実は俺上司にその霊の新入社員の 教育がかりをやってほしいって頼まれたん だ今抱えてる仕事も大詰めだしちょっと 難しいってことは伝えたんだけどさマジか よ中林もしかしてまた俺に面倒な仕事を やらせようってことかまあ噂通りの問題児 の侵入社員なら中林には根が重いよな 分かったよ俺も気が進まないけどなんとか 交代してもらえるように掛け合ってみるよ どうやら上司は教育がかりを誰にするか 悩んだ末中林にしたそうです彼にも少し 責任ある仕事を任せたかったという上司の 思いもあったようなのですが俺は困って をっておくことはできませんでした中林に は色々とお世話になってきたし厳しい時代 を共に乗り越えてきた仲間です俺が借金 まみれで大変な時飯を奢ってくれたことも あったし体調不良で仕事が追いつかなかっ た時には一緒に徹夜で作業を手伝ってくれ たこともありましただから俺は中林の頼み を断ることはでなったの ですなんとか上司にお願いをして新入社員 の教育がかりは俺が担当することになった のですがみんなは逆に佐原さんで大丈夫か というようなことを言っていましたその 理由は入社してくるのは有名大学を主席で 卒業した優秀な人材だからだそうです 大手会社の社長息子という肩書きに 優な人みんなは心配していましたが俺は いい意味で彼に期待できる気がしましたと いうのもここ最近はかなり忙しい毎日だっ たので新入社員と言えども即戦力になり そうな人にはどんどん仕事を任せられると 思ったからですだから俺は彼に期待する ことにしたのですそれから数ヶ月が経過し その時がやってきました今年は5名の新入 社員が入社してきたわけですが俺たちの 部署に配属になったのは玉田という大卒の 男でしたただそいつをめ見た瞬間やばい奴 だと分かりました明らかに俺たち全員を 馬鹿にしたような態度だったからですどう もだと言いますこれから少しの間になり ます新入社員と思えないほどの生生な挨拶 にみんなはどん引き状態です誰もが玉田の 挨拶に反応することもなくただア然として いるのですするとそんな態度すら気に食わ なかったのか玉田は ああなんだよここの部署の連中はうぜえな まいいかどうせ大した会社でもないし適当 にやればいいだけだもんなそんなことを 言っているのです中業初日とは思えない ほどの態度に呆れるばかり俺はこんな非 常識なやに仕事を教えなければならないと 思うとけがさしてきました初めまして佐原 竜二です玉田君の教育担当をすることに なっています今日からよろしくお願いし ます一応俺は自己紹介と挨拶をしたのです が玉田は俺のことを上から下まで舐める ように見た後に鼻でふんと笑ったのです なんだよこいつ本当に感じの悪いやだな心 の中でそんなことを思ってるとてかあんた て役職ついてるの結構な年齢だと思うんだ けどまさかおじさんなのに教育担当しか 任されてないわけちなみに最終学歴も教え てよ俺に次々と質問をしてきたのです まともに答えて馬鹿にされるのも面倒だっ たのですが質問に答えずにだらだらとその 話題に引っ張られる方がもっと時間の無駄 だと思ったので俺は正直に答えたのです 最終学歴は高卒だよ役職はついてないけど それなりの仕事は任せてもらってる もちろん教育担当だけじゃない けど玉田は腹を抱えて 大笑い高卒というワードにすっかりはまっ てしまったようです今時高卒っているんだ やっぱりしょうもない会社だと思ってた けど予想以上にひどい会社ってことだな 父さんに相談して早々に退職する方向でを めなきゃなそのひこ玉田は自分のペースで 仕事をするようになりましたもちろん俺は 逐一仕事を教えていたのですが何を伝えて もはいはい高察のあなたに言われなくても 分かってますから余計な指示をする暇が あるなら大卒の資格で取った方がいいん じゃないです かそんな感じでのにする日々次第に俺は 疲れていきました俺に教育担当を任せた 中林ですらもおい大丈夫かサハ顔色が悪い ぞあのクソガキ本当に非常識で最低な野郎 だよな俺あいつの言動をチェックしてるん だサハに対するひどい言動も録音したぞ かなり心配して俺のところに寄ってきて くれたくらいですそれほど玉田の言動は 周囲から見ても目に余るものがあったと いうことですただみんなから何を思われて いるかそんなことを気にもせずに偉そうな 態度を取っているのはただ本人です確かに 仕事の覚えは早かったけれど丁寧な仕事を しないので資料も後脱が数えきれないほど あったり取引先に対しても上から目線で 接した かなり評判は悪かったように思いませただ の知りぬいは決まって俺の仕事しかし党の 本人は自分は優秀だと信じて疑わないので 偉そうに仕事をするその態度を改めること はありませんでしたまあただからすると俺 はただの平凡な社員に見えたの でしょう奴の言動が次第にエスカレートし てることに気づいてはいましたが仕事に 師匠がない限り俺はそれを黙認していまし た中林はおいサそろそろ気をつけた方が いいぞあいつお前のことを首に追い込もう としてるって噂だぞ何をするか検討もつか ないからマジで気をつけた方がいいって俺 にそんな耳打ちをしてくるようにもなり ましたそれから数ヶ月が立ちました玉田の 仕事っぷりは相変わらずだったものの入社 当初よりは丁寧な仕事ができるようになっ たことに少なからず安心していた自分がい ました首に追い込もうとしているというの はなんとなく気がついていたけれど実際の ところそんなことができるはずもありませ んただ事件は起きてしまったのですその日 社長直々に頼まれていた談を にると田が勝ち誇ったような顔で俺の目の 前に現れましたなんだよ何かあったのか ニヤニヤと薄味悪い笑を浮かべているので 俺は質問したわけなのですが高卒で無能な 佐原さんに仕事が舞い込んできましたよ ドイツ死者の役が視察に来たので対応をお 願いしますまあ無理だとは思いますがこの 対応ができないと首になっちゃうかもです ねそんなことを言ってきたのですはという 状態でしたそもそもたった今大口契約に 関する相談を終えて戻ってきたばかりなの に今度はドイツ死者の重役の対応無理に 決まっていませ何言ってるんだよの体は1 つしかないんだぞまだやらなきゃならない 仕事が残ってるのにどうしてそんな勝手な ことを引き受けたりするんだよあまりに理 不尽な教養に苛立ちをこらえることができ ませんでした俺が顔を真っ赤にして怒っ てると玉田は満面の笑でもしかしてサハ さんドイツ語を話せないわけじゃないです よね俺は大学でドイツ語含め家国語を勉強 してきましたよああでも高卒なら語学を 勉強する時間なんてないですよ ね俺を見下しあってきたの です周囲にはたくさんの人がいるという中 でただは俺のことを収支馬鹿にし続けてき ました学歴のことはもちろん万年平社員だ とか給料泥棒だとか聞くに耐えない言葉 ばかりを並べてきたの です次第にバカバカしくなってきました奴 の教育担当でいることもりいをすること もはっきり言ってただのために俺はこの 半年間の間でどれだけ頭を下げたか分かり ません注意をするたびに生生な態度で反発 され挙句の果てには高卒無能扱い もう許せませんああ分かったよドイツ死者 の重役さんの対応ねその代わりこの資料を 定時までにまとめておいてくれ確か玉田は 手すきだったよな先方には連絡しておく から俺はそう伝えドイツ死者の重役たちの 対応に当たりました玉田は俺のことを 睨みつけドイツ語なんて話せないくせにと いった顔をして見ていましたしかしそれ から数分後俺がものすごく流暢なドイツ語 をペラペラと話し重役たちと会話をしてる 姿を見て玉田は驚愕えどうして佐原さんが ドイツ語をそんなことを言っているのです 俺はすかさず重役たちにただのことを紹介 しました 彼は優秀な新入社員でドイツ語含め語学が 堪能だと聞きました質問がありましたら彼 にお聞きください俺がそう伝えると次々と 玉田に向かってドイツ後で質問を始める 重役たちえあ ソリーなんとまさかの英語で謝罪さすがに みんは呆れていました今まで偉そうなこと を言っていたにも関わらず実際何も話せ ないなんて誰も想像していなかった結末 だったのです俺はただに言いましたあれ 有名代を主席で卒業したのにドイツ語も 話せないのちなみに俺は高卒だけど六か国 語は話せるかなもちろん日常会話じゃなく てビジネス会話ねえ そそんなてかどうして佐原さんはそんなに 語学が堪能なんですか高卒なのに勉強する 時間なんて絶対になかった でしょうこれまで自信満々に自分は優秀だ と周囲に伝えてきた玉田ですがこの件を気 に全てがバレてしまったという感じです そもそも卒だから勉強する時間がないとか 俺からしたらに過ぎません一体何を言って いるのかという感じですその時ちょうど 社長もやってきて一部四重を見ていたよう なのですが玉田君君という人は一体誰に物 を言ってるんだ佐原君は高卒といえども この会社ではなくてはならない人なんだよ ここにいる誰よりも苦労した日々を過ごし てきたのにいつかにしたいとコツコツと 地道に語学の勉強も重ねてきたんだ君に その意味が分かるのか普段は温厚な社長が 珍しく声を荒げていましたそうなんです実 は俺入社当初は飲み会にも参加できない ほどの貧乏生活を送りながら将来的には 自分のことを理解してくれた社長へ恩返し をしようと思い 語学の勉強を積み重ねてきたの です高校の時にやっていた夜のバイトで 外国人が多かったことが勉強するきっかけ になったという理由もありますがとにかく 俺は会社のために役に立つ仕事がしたかっ たのです社長は当初いつか日本と世界を つぐ仕事ができればいいと思ってるでも それには語学堪能な優秀な人材が必要に なるんだそんな話をしていたことがあり ましたよしこれだそう思った俺は社長の 願いを叶えるべく必死に努力し語学を学び 現在に至ったというわけです社長の怒 りっぷりにただも驚きを隠せなかったよう ですぐに謝罪するはめに社長大変申し訳 ありませんでした俺が未熟な発言をした ばかりに以降気をつけたいと思っています 泣きそうになりながら社長にのみ必死に 謝罪を繰り返す玉田にみんなは切れる ばかりです結局玉田は上司にのみ媚を売り 俺たち平員には頭1つ下げないという胆な の ですさすがに我慢できなかった俺はなあだ それはないじゃないのかお前の仕事のミス をここにいる全員でカバーしてきたって こと自分が一番分かってることだよなそれ なのに上司にのみ謝罪っておかしいだろ ついそう口走ってしまいました俺以外にも みんなが同じことを感じていたようでその 後次々とこの半年間の玉田の仕事に関する 態度だったり先輩に対する言動を指摘して いきました 中には俺ただにいつかこの会社で役職が ついたら真っ先に首にしてやるって言われ ましたなんてことを暴露する人が出る始末 女性社員の中にはこき代謝でもしたらと 言われた人もいたり女なんていてもいなく ても大して変わらないと言われた人もいた ようですみんなの暴露トークに玉田は反論 すらできなくなり最終的には床に伏せて しまいましたなんでなんで俺ばかりが こんな目に会うんだよ俺だって父の期待に 答えようと必死に頑張ってきたのにまるで 子供のように泣きじゃくる球だしかしこの 状況で奴を庇う人は1人もいませんでした 社長は君のことは君の父からさだよ厳しく 鍛えてほしいと言われこっちとしては しぶしぶ了承したんだこうなることを 分かった上でみんなが君のために頭を下げ てくれたこと君も社会人なら人に対する 感謝を忘れてはいけないよ泣き続ける玉田 に向かって社長は語り続けましたどうやら 田には田以上にもスポーツも万能でかつ コミュニケーション能力がずば抜けている 1つ年下に弟がいるそうなのですどちらを 会社の継者にするかということで玉田自身 は大きなプレッシャーを抱えていたとか 家庭内の圧に耐えられなくなった玉田は いつしか人を傷つけ自分より学歴の下の ものを見すようになってしまったよです 社長は全てを知っていたのでただの言動に 関しては多めに見ていた部分もあったの ですが実際問題が浮上した時に玉田を庇う ものが1人もいなかったそれが彼の全てな のです玉田は俺に向かって佐原さんなんと か助けてくださいよあなたは俺の担当 でしょ下が困ってたらを述べるのが先輩の 役割じゃないんですかそんなことを言って きましたが俺はきっぱり言いましたただに はまだ時間があるだろう色々なことを やり直す時間がたくさんある今までのお前 の言動を簡単に許すことはできないけど俺 はお前が構成することに期待してるよ社長 も俺の発言には納得していたようでした そうだよ玉田君本来の君は負けず嫌いの 努力家だよな確かに君にしか分からない 苦労があるかもしれないでも君がこれから お父様の会社を継いでいくためには人と人 との繋がりが何より大切になる人との信頼 関係なくして会社がうまくいくことはない んだよ 先ほどとは打って変わって優しい口調で 社長がさすとただ納得したよう ですわかりました俺もう一度1から やり直しませ自分の立場とか学歴とかそう いうことばかりを気にして仕事をするのは やめますしっかり反省するのであと少し だけこちらで働かせてくださいはみに 向かって深く頭を下げ言いましたもちろん 納得のいかない社員が大半だったものの俺 は言いましたじゃあ俺が責任を持って玉田 君を指導させていただきます言葉遣い同僚 への言動そこから全て俺が教育し直して いきたいと思いますですので皆さんに最後 のチャンスを くさい俺も玉田と一緒にみんなに頭を下げ ました誰かに優しくされたりこうして 気持ちを理解してもらったのは玉田自身 初めてだったのかもしれませんしばらくの 間こちらが見ていて恥ずかしくなるほどに 泣きじゃくっていましたたまのお願いには みんな反応を示さなかったものの俺が頭を 下げると仕方ないなといういう感じで 受け入れてくれました社内はかなり緊迫し た雰囲気だったものの社長がさあ玉田君も 心を入れ替えてくれると宣言してくれたし 佐原君が責任を持って玉田君の面倒を見て くれると言ってくれたのでしばらくは2人 をみんなで温かく見守っていこうじゃない かそう言ったのですその後どうなるか俺も 多少なりとも不安だったのですが玉田は 別人のように一生懸命仕事をするように なりました出勤大金事の挨拶はもちろんの こと先輩への言葉遣いそれに取引先への 電話太陽も今までとは変わって丁寧なもの へと変わりました元々優秀だった彼なので ちょっと行動が変わっただけですぐに信頼 される人へと変わっていったように思い ます それに話してみて思ったのは玉田はとても 話が上手だしユーモアがあるということ ですおそらくこのコミュニケーションは 天生のものだとすぐに分かりました俺は ただに言いましたなあもう分かってるとは 思うけど誰かと自分を比較しない方がいい ぞ弟さんと色々あるのはそりゃ大変だと 思うけどさお前にはお前にしかない良さが たくさんあるんだからな自信持っていこう な当たり前のことを言っただけのつもり ですがただは待たしても子供のように 泣きじゃくりましたありがとうございます 俺嬉しいですおいおい泣かないでくれよ俺 が泣かしたみたいじゃないかそれからと いうものただも若手ながら会社にとって 必要不可欠な人材になりました玉田は俺に ものすごく感謝してくれていますが俺は 何より玉田が笑顔で仕事をしてくれている 姿を見るのが嬉しく思いますこれからも こんな穏やかな日が続くといいなそう思い ながらも今日も俺は玉田と共に仕事に励ん でいませいつか玉田は父親の会社の継者に なるためこの会社を去っていくのでしょう がそれまで俺は彼を支えそして去っていく と決まった時には心から応援したいと思っ てい ます俺の名前は辰尚弥某県の南部地方に ある営病院の外界として働く35歳です この地域は俗にう田舎では然にれいます こののどかな雰囲気が好きでここで働けて いることに感謝しています多少交通の不は ありますがそれも昔と比べるとだいぶ改善 しましたインフラが整備され市民バスの 本数も急増俺も移動の際は使わせてもらっ てい ます育った町がいい方向へ変わっていく その姿を見るたびに希望が湧いてきます だからこそ愚痴を言いたくなるのですうち の病院はいつになったら変わるのか とああとりあえず人切り か心臓血管外界である俺は本日3回目の 手術を終えましたおかげで体はクタクタ しかもここ最近ずっとこんな感じですいい 加減体に限界を迎えそう だそう思っている時にお疲れという声を かけられました俺の同僚で投石専門員とし て働くみさ直子でし た彼女は休憩室でぐったりする俺を見ると 苦笑いを浮かべまし た聞いたわよ感動脈バイパス手術を3件も したようねそうなんだよ高齢者が多い地域 だから心臓に問題ある患者が多くてね でもそれを1日でやり終えるなんてさすが はアメリカ帰りの男は違う わ5年前のアメリカ留学をしたことを言わ れ俺は思わず肩をすめまし たあなたほどの腕の医者がこんな田舎で 終わっていい のここは俺の生まれ育った町だから な強度愛があるの ね直子は近くの椅子に座ると大きなため息 をつきました静かに目を閉じてうれて しまい ますそっちもお疲れのようだ ね俺がそう聞くと彼女はええと気力を 振り絞るようにつぶやきまし た投石患者数があまりにも多くてね専門員 の数が全く足りてないのというか完全 キャパオーバー正直受け入れを制して もらいたい わけどそれを理事長が許さないか俺がそう 言うと直子は力なく頷きまし た知ってるB病院の話一部の意志が不足し ているみたいよそれでその患者がこっちの 栄病院に流れているっていう寸法なのよ へえあちらさんも大変なんだなそうなのよ でもこっちも手いっぱい なのに理事長はB病院を出し抜けチャンス だとか言っちゃって現場の状況を見ずに 患者を入れまくり少しは医者の気持ちも 考えろつう のよほど鬱憤が溜まっているのか直子は 愚痴を吐き続けましたしかし彼女の言う ことは最もです俺たちの病院のA病院は 近くにあるB病院とライバル関係ですそれ はもうプロのライバル球団並に バチバチ町内で事故が起きれば両病院が カーレースのように救急車を派遣怪我人の 争奪戦が起きるほどの厳しい競争を昔から 送ってきまし た俺たち医者はそんな戦いを伝統の一戦 なんて呼んでい ます噂によると特に両病院の理事長同士が 念の宿敵だったとのことそれでだけには 負けまいと病床数まで競っているそう ですそんな感じで良くも悪くも両病院は 競いながら発展しましただが今はその競合 が明らかに弊害となっているのですその 理由はこの地方の人口現象と高齢化地方の 病院は病床数に対してどんどん患者の数は 増えていきますさらに問題なのは 石不動之町 最近B病院は投石専門員の担当が定年退職 そのせいで現在は投石患者の受け入れを 中止を決断したそう ですおかげでA病院に患者が流れています が専門員の直子の負担は凄まじいです 真面目な彼女のことですので仕事は きちんとやっているはずですしかしベスト な状態かと言われればそれとは程遠いと 思います それは俺が担当している外科もそうです 病院の経営を支えるために一部の医者に 負担を強いられているこれが今のA病院の 現状ですおそらくB病院も似たような感じ なのでしょうもっとうまく経営をして 欲しいのですがこれも全ては競合を続けて いるからこそこのまま競い合っていれば スタッフは疲弊するばかりこれでは患者 さんにも負担をかける一方 です あああここの市長みたいに理事長が変わっ てくれれば な思わず愚痴が漏れてしまった時目の前に いた直子が目を見開きました彼女はやばと 言った様子で入り口の方を見ていまし た嫌な予感をしながら俺も視線を送ると 思わずあちゃーと額に手を当てます あらお父様の方針に逆らう つもり聞くだけで神経がピリッとするよう なかん高い 声そこに立っていたのは外科部長の狭山 優香さんでありましたしかも彼女はただの 外科部長ではありませんA病院つまりこの 病院の理事長狭山正之助の1人娘でもあり ますそんな彼女の前で長の 考えられる限り最悪な状況でし た辰君ていつも反抗的ですよねこの前も私 にふざけたことを言ってきましたし一体 どういうつもりです か狭山先生は眼鏡をクイっとあげた後鋭い 眼光で睨みます別にふざけたことを言った つもりは俺はただこれ以上心臓血管外科で 患者をけうのは可能だからB病院に紹介 するべきだと提言しただけ ですあなたねよりにもよってB病院に紹介 なんて敵に使を送るような行為ですよいや でもB病院は優秀な先生がそういう問題 じゃありませ んピシャリと言い放つ狭山先生やがてやれ やれといった具合に言葉を続けます 非常に不本意ではありますが栄病院の経営 を支えているのはバイパス手術の圧倒的な 技術を持つ辰尚弥という看板があるから ですこの辺に住んでいる人はあなたの神業 にすがってA病院にLINEしているの ですつまり市場を独占している状態 です市場を独占ってなんかそういう大人 事情ってやつ俺はあんまり好きじゃない ですが 好き嫌いじゃ病院の経営はできません とにかく市内の特定の患者を独占している のはA病院の強みの1つですあなたもその 辺は理解してください間違ってもB病院に 患者を流すなんてそんな愚かなことは言わ ないように全く少しくらいはお父様の考え にも同情しなさい よ嘆くようにため息をつく狭山先生嘆き たいのはこっちです40も過ぎているのに 未だにお父様呼びどうやらお嬢様気質と いうのはいつまで経っても消えないよう ですとにかく今回のことはお父様に報告し ますからねは はあ狭山先生は1台で病院を大きくした父 を心の底から尊敬しているようですいや 尊敬よりも数拝に近いか もとにかく父の意向に逆らうものを彼女は 絶対に許しませんまた理事長に呼び出しを くらいそうだそう思うとただでさえ疲れて いるのに余計に体力が奪われるような気分 です大丈夫 しかしあんたもまあはっきりとものを言う んだねA病院の一族の人間にB病院に患者 を紹介しろ なんて苦笑いと共には言いました別に俺は ただ患者も医者も看護師もみんなウンウン になる方法を模索しているだけだよ そうやっぱりあんたアメリカ行ってから 変わった気が する日本とアメリカじゃ医療体制がフード から違うからな変な既得権益がある日本の やり方はどうにも息苦しく思えるよそれ よりも 俺は直子の顔周りが白くなっていることに 気づきまし た大丈夫かお前疲れてるんじゃないかえ うんまあ昨日は新しい患者さんが入った からねその対応に追われたからちょっとね あんまり無理するんじゃない ぞ俺がその言葉を口にした途端直子は諦め たように笑いまし た私が無理しないとこの病院は終わ るってそれは投石専門医としての責任感 から来る言葉でし たそして彼女は力を振り絞って立ち上がり 患者の元へ再び向かいまし たその後ろ姿を見ていた時俺は何か嫌な 予感を覚えまし たその嫌な予感は残念ながら中してしまっ たのです 休が入り俺は病院から連絡を受けすぐに 駆けつけましたそして手術を終えあびをし ながら休憩室に入ろうとしましたが妙な 違和感がありましたあれ休憩室に誰かいる な人の気配があり中に入ると直子が横に なっていまし たなこおい大丈夫かなこおい 子俺の大声に全く反応がありません顔は 真っ青で汗もすごいです何よりも彼女が いつからここで倒れていたのか誰もその ことに気がつかないでいたその状況に寒気 がしました俺はすぐに看護師を呼び直子を 診察しました幸いにも天敵をしているうち に彼女の意識は回復しまし たただ肝臓の診察によるとそこにバイ菌が 入っているとのこと要するに過労で直子は 倒れてしまったとのことでしたしかも肝臓 の一部を切除する手術もしなければなら ないそう ですなんか心配させちゃってごめん ねベッドの上で直子は俺に謝りましたが俺 は首を横に振り ます何言ってんだよお前は本当によく 頑張っているよ 今はゆっくり 休めもしも適切な処置を受けなければ直子 は一体どうなっていたことか医者の過労師 なんてこの業界ではよくある話ですしかし まさか目の前で怒りかけていた なんていよいよ栄病院の医療体制を本格的 に変えなければならない でしょう直子が倒れてから誰もがそう思い ましたするとその時狭山先生が直子がいる 病室に入ってきまし たそしてイライラした様子でこう言いまし た困りましたわねこんな大事な時期に 倒れるなんて投石患者はA病院の稼ぎがな のにも申し訳ありません私の体調管理不足 で本当ねこれから非常金意思を手配しない とああもうこの人件費どれだけかかるか 分かるあなたの給食期間から予測しても 200万円はかかるわ よ肝臓を痛めている直子に狭山先生はこぞ ばかりに攻め立てます俺は思わず握り拳を 作りましたちょっと待ってください体調を 崩すまで頑張ってきた彼女に寝の一言ない んですか彼女はあなたのお父さんの無理な 経営方針のせいでこんなことになっちゃっ たんですよむしろ謝罪するべきだななんで すってお父様に謝罪を要求辰己君あなた とうとう一戦を超えたわねはあ一戦超えて いるのはどっちです かその後怒りが爆発した俺は普段の不満を 狭山先生にぶつけましたそしてお互い 激しい論の応酬へ間に入った直子のおかげ でなんとか立ち止まったが狭山先生は神経 しそうにはぎしりし俺にこう言い放ったの ですあなたは明日から来なくていいわ こんな屈辱は初めてよお父様にもしっかり 報告する わまたそれか よヒステリックに騒ぐこの女医に俺はいい 加減いけがさしましただからこう言い返し たの ですそうですか じゃあやめさせていただきますちょ た直子がすぐに考え直すよう説得しました しかし俺の考えは変わりません俺の硬い 意志を見て狭山先生は多少動揺していまし た彼女は俺のことをこの病院の看板だと 言いました俺が抜けることのデメリットは よく理解できているはず ですしかし買に言葉のように彼女はこう 言い返してきましたふふんただでこの病院 を辞められるなんて思わないことね市内 屈しの私立病院であるA病院の息がかかっ たところに最就職できるなんて思わない こと ねどうやらその権力を存分に使って俺の ことを潰しにかかるそうですこれだから 田舎の病院は我が故郷ながら本当にきれる ばかり ですそんな狭山先生の言葉など無視をして 俺は病室を出ていきましたその日の晩の うちに直子から連絡がかかってきました 彼女は心配な様子で俺に聞いてきまし たねえ本当にやめるのああもう退職届けは 出したそうなんだか寂しいわね今じゃ同期 なんて君ぐらいしか残っていないからさ まあ君なら都心部の病院の方でも引手あた だろうしこの市内で医者をできなくても 問題はないのは分かってる けど電話口は実に無念そうな怖で語る直子 に俺はこう言いまし たなんか勘違いしてないか俺は別に都心に 行くなんて言ってないこの生まれ育った 故郷で医者を続けるつもりでいるぞええで でも栄病院と関係がある診療所では医者と して働くこと はだろうなでも1つだけあるだろうA病院 の権力が及ばない大病院 がここまで語った時直子はようやくはっし たようにあと言いまし たまさかB病院に転職するつもりああそう だよま禁断の遺跡ってやつかな実はB病院 にはアメリカ時代に出会った同級生がいる んだとは言ってもその人の方がはるかに 年上だけどね今は外科の副部長をやって いるからそのコを使えば転職はできると 思うそそうだったんだじゃあ今後はB病院 で働くん だ直子のその言葉には俺はうーんと返し ました だB病院に働くってよりはちょっとやり たいことがあるんだえやりたいことああ何 度も言ってるけど俺は自分の故郷が大好き なんだ観光客なんて全く来ない地元の名産 地も地味だけどよここののどかな雰囲気と か住んでいる人たちも好きなんだだから こそ病気からみんなを守りたいそのために できる努力をしたいん だそう直子に伝えた後俺はすぐ同級生に 電話をかけまし たそれからほどなくしてB病院へ転職 そして1ヶ月後に大きな天気が訪れるの ですそれはあの狭山先生からの連絡でし た彼女は結奏を変えたように俺にこう言っ てきたのですた辰先生実はお願いがあり まし て俺のことを先生かこれはよほどのことが あるんだなとやけに丁寧な口調からすぐ 察しました何かありましたか実は辰先生が めになってから正直かなりこちらの病院は 混乱してまして非常金意思に募集をかけた のですが何分辰先生並みに技術を持つ意志 なんてそうそう見つかるはず それ ですると狭山先生は悔しそうにこう言い まし たなんとか戻ってきてはもらえません でしょうかこのままだとA病院の評判 が俺はあなたにやめろと言われてやめた だけですけどそそれは分かっていますその ことについてもお父様い理事長からも席さ れました になって優な医者を追い出したこと にその言葉を聞いて俺は息を吐きまし た俺は理事長にも出席したいところです けどねまあいいでしょう200万円でどう ですもちろん1件につきです はに 200万俺の提案に佐山先生は全としまし たそそんなお金払えるわけがじゃあ諦めて くださいま待ってくださいなんとかなんと かなりませんかお願いし ますとうとう狭山先生は泣き出してしまい ました彼女の涙声を聞いてこの辺にして おくかと俺は思いまし た佐山先生病院の経営は確かに大切です しかしその経営を支えているのは医者や その看護師ですいくら金があったって医療 従事者がいなければその経営事態が 成り立ちませんそれなのにあなたが1か月 前に直子に行ったことそのひどさが分かり ます か年上の元上司に説教なんてしたくはない ですが言葉を続けまし たあなたと理事長は大事な医者の命を奪い かけていましたもしあの時がなくなったら 200万だろうが2億だろうがいくら払っ てももう戻ってこれませんでした よそこまで行った時ようやく狭山先生は 謝りまし たそのことについては改めて御崎直子さん に謝罪しますできるだけ医療体制も整える よう努力はしますが何分決定権があるのは 理事長なの でそれは分かっていますその件に関しては 動くべきは理事長でしょうとにかく分かり ましたある条件を飲んでくれれば営病院に 戻ってすぐに手術をし ます電話口の狭山先生が息を飲むのが 分かりまし たそれでその条件と は彼女は恐る恐るそう聞きますかなり警戒 しているようですがそこまで難しくはあり ません なにちょっとだけ飲み会を開きたいだけ です申し訳ないですが娘さんから言って くれませんかお父様に参加するように とそれから俺は近くの死亭に向かいました 中に入るとそこには理事長の佐山正之助 さんがいまし たまさかお前がわしを呼び出すとは な理事長は実に不満なでいましたお久し ぶりです佐山理事長挨拶などいいわしを のみに誘うなんて一体どういう両 じゃ実は佐山理事長には是非会って いただきたい方がいらっしゃいまして何と 眉を潜める狭山理事長すると襖が開きまし たそこにいた人物を見ると狭山理事長は ぎょっとと見開きました いやあ佐山理事長さんこうして顔を 合わせるのもある意味初めてかもしれませ ん ねまんまるした顔や体型はまるでたぬきの よう俺もこの方とは1ヶ月前にお会いした ばかりですB病院理事長田中浩さんと は田中理事長どうしてあなたがこちら にライバル関係である相手に佐山理事長は 警戒感を荒にしますすると田中理事長は まあまあと席に着きますこの場はそこに いる辰先生が作ってくれました私は彼の ある提案を受けてそれを飲み込むことにし たんです よある 提案狭山理事長がそう聞き返したところで 俺はそれについて説明を始めました 担当直入に言います長きに渡り競合してき たA病院とB病院ですが強調関係を結び ませんかななんだ と狭山理事長は田中理事長に視線を送り ますその目は正気かと聞いているようにも 見えまし たしかし田中理事長はゆっくりと頷きます 田中事長にはに説明していまし たB病院の外科副部長のコで俺はなんとか 転職に成功俺の腕はB病院でも評判だった そうで戦力になるなら大歓迎とのことでし たそして特別に田中理事長と直接話をする チャンスをもらえまし た田中理事長も最初は反発していましたが 説得の末になんとか理解してくれましたあ はこの狭山理事長がどう動く かそれで強調関係とは具体的には何をする ん だ狭山理事長の質問に俺は1つ1つ丁寧に 説明しまし た俺の方から1つ提案するならまず営病院 は外科手術を完全撤退するべきだと思い ます何何を馬鹿なではうちは外科手術の 患者の受け入れをめろというの かその通りですしかし話はこれからです その代わりA病院は投石患者の受け入れの 間口を広げてそっちの分野で収益を上げ ましょう外科手術はB病院に任せて ねここまで話したところで狭山理事長は はっとしましたつまり診察領域ごとにA 病院とB病院で明確な住み分けをすると いうこと かそういうことですこの辺に関しては今後 会合を重ねていければお互いにもっと負担 が減らせる病院経営ができると思います これが強調関係 です俺は最後にこの強調関係がいかに必要 なのか説明しまし たこのままだとA病院もB病院もお互いに 食い合い潰れるだけです双方医療従事者の 負担ばかりが増え結果的に患者にも迷惑が かかります人工現象高齢化社会僕たちの 立ち向かうべき脅威はまさにそれですお 2人ともプライドはあるでしょうでもここ で医者という道を選びこの場所に病院を 建設すると決めたその理由はきっとここに いる住人を病気や怪我から守りたいという 気持ちがあったはずです今こそ手を 取り合ってそのを果しません か俺がそう言った時は佐山理事長は生きな と言いますしかし酒をクイっと飲んだ後 田中理事長を見つめましたどうですかうち の辰 はすると田中理事長はにやりと笑いまし たこれほど立派な医者と私は会ったことが ありませ んそうですか は間違いなくナンバーワンの下界です今後 はB病院さんで面倒を見ていただけたら とじゃあ協調関係の話 は狭山理事長は大きく頷きまし た投石患者はA病院が受けおいます他にも B病院さんがきついと感じる診察状況が あればA病院でできる限りのお助けはし ますおおそれはあ 田中理事長は嬉しそうに俺を見てこう言い ました殺同盟成立だなお手柄だぜ坂本馬 さん よその後A病院とB病院は会合を重ねて 強調体制を確立しまし たA病院は外来診療スケジュールの表記に B病院のスケジュールも載せました もちろん逆もしかりです互いに患者を紹介 し合って適材適所で働けるようになりまし たさらには地域医療連携推進法人にも登録 をしましたこれで人件費がかかる非常金 意思も両病院で切できますコストも安く 済み共同で手配できますおかげで人材の 効率配置が良くなり今では医者の負担が だいぶ改善しました直子も手術後に専門員 に復帰体調を崩すことなくのびのびと働い てい ます俺はと言うと佐山先生と約束した通り A病院で手術をしましたそしてそれは無事 成功俺はそのままB病院に戻り筆頭外科と して働いています宿敵同士だった病院が手 を組んだ後ものすごい力が生まれまし たそれでも依然として地方病院のの 人材不足に課題が残りますこの直面する 課題から逃げずに立ち向かうことそれは 新しいことにもどんどん挑戦していく そんな勇気が必要なのではないか今回を気 に俺たちは学ぶことができたのだと思い ますだからこれからも挑戦し続けます全て は大切な人たちを病気から守るために 俺の名前は魚よ50歳の寿司職人です 大好きだった俺の祖父が寿司職人をしてい たという影響を受けて俺は物心ついた時 から寿司職人になることを夢見て頑張って きました職人になるということを幼心に 決めていたので本当であれば学を卒業した と同時に修行に行きたいと考えていたの ですが職人になることを大反対していた 両親は絶対に大学には行かなきゃだめだと 断固として意見を譲ってくれることはあり ませんでしたどうして修行に出ちゃだめな んだよ俺じいちゃんみたいな職人になり たいんだ父さんも母さんもどうして俺の夢 を応援してくれないんだよ父さんいつも 言ってただろう男は大きな夢を持ってそれ に向かって頑張れってさなぜか夢を反対し てくる両親は俺の意見をさえぎってきまし た職人になって食っていけるなんてごく 一部の人間なんだ現にじいちゃんの寿司屋 は経営困難で潰れてしまったのをお前も 知ってるだろ水商売なんて結局は賭け事 みたいなものなんだそんなことに人生の 大切な時間をやす暇があるなら国家資格で も取れそうよ結局潰れた寿司屋の借金は 私たちで払うことになったのよようやく あの時の借金だって返済し終わったばかり なのにお願いだから親を悲しませるような ことをするのはやめてちょうだい 祖父の経営していた寿司屋は近所にテス 視点ができたことにより経営困難で廃業 するになりました当時のことを俺は今でも 覚えています祖父はこんなところに大手 寿司店ができたらじいちゃんの寿司屋は ダメになるかもなでも来てくれるお客さん は今まで通り大切にしなきゃな困ってい ながらもいつも足を運んでくれるお客さん にはサービスをしていたりお金にはなら なくても何時間も話を聞いてあげたりして いましたお寿司を食べに来るというよりは 祖父の顔を見て話をしてそして翌日から 頑張ろうという人が連日お店に顔を出して くれていたような気がします俺はそんな 祖父を尊敬しじいちゃんってすごいね 美味しいお寿司を握りながらお客さんの 悩みまで聞いてアドバイスまでしちゃうん だもんすごいよ俺絶対にじいちゃんみたい な職人になるからねそんなことを言ってい たように思います小さなお店だったので 祖父の他に祖母それに俺の母も忙しい時に はお店を手伝っていたわけですが俺が祖父 を尊敬すればするほど両親は俺にはこの道 に進んで欲しくないそう思ったのだと思い ます母はよく今日のお客さんこんなに長く お会計はたったの2000円よ地給に換算 したら500円じゃないもっと高価な料理 を出すとかお酒を飲ませるとかそんな風に しなきゃお店潰れちゃいますよそんなこと を言っていたのも覚えていませでも祖父に は祖父の考えがあったのかそれがプラウド だったのかは分かりませんがとにかく ライバル店が出現してもが多少高くても 自分がしてきた商売のやり方を変える つもりはなかったようでし たただそれから数年が経過した時本当に 祖父の寿司屋は潰れてしまい結果的には 家族が悲しい思いをしたのです俺も学校で はお前のじいちゃんの寿司屋潰れたんだっ てな寿司屋っていうよりかあそこに人生 相談に行く人の方が多かったって噂になっ てただしま仕方ないよなそんな風に笑われ たりもしましただから俺が将来は寿司職人 になると言い出した時には両親だけでは なくクラスメートも反対したし馬鹿にもし てきました俺絶対に寿職人になるよお願い だから俺の夢を応援してくれよ両親には何 度もそんな話をしてきましたがやはり してくれることはありませんでした母 なんて俺が料理番組を見ていただけで怒る こともあったくらいですどうして職人に なんてなりたいと思ったのかしらどう考え ても儲からないしやりがいなんてないはず なのに何度も言うけどそんな水商売に興味 を持つくらいなら資格を取った方がいいの に言いたいことを言った後にテレビを消し てしまう母俺は次第に自分の夢について 話せる人がいなくなっていきました近所で 暮らしていた祖父だけが唯一俺の相談相手 ではあったもののすでに店を潰してしまっ たという追い目があったのか商売ってもの はうまくいってれば家族も応援してくれる けどうまくいかないと冷たくされちゃうん だよな残念だけどそれが現実なんだでも じいちゃんはみにをてしまったけど本当に 楽しく働いてきたよそんな言い方をしてい ました控えめながらも自分の仕事を 楽しかったと言える祖父の言葉を聞いて俺 はこの時に決心を固めましたやはり自分は 寿司職人になるということを両親のことは なんとか説得し高校までは進学するけれど その後は職人になるために修行に出ること を伝え 絶対にやめてどうして親を困らせるような ことばかりするのもし寿司職になるって 言うなら親子の縁は切るわよ母は俺に家族 の縁を切るとまで言ってきました俺も覚悟 を決めたつもりでしたが両親も親子の縁を 切ってまで俺にはその仕事について欲しく なかったのでしょう結局両親はお前の顔 なんて見たく そう言って家を出ていくように言われて しまいました高校の3年間は量のある学校 へと進学しました学費量のお金は両親が 支払ってくれたもののお小遣いを仕送りし てもらえるわけでもなくアルバイトを 始めることになりました職人さんの働く姿 を1番近くで見られるテス視点で アルバイトをしながら魚の勉強をしたりお 客さんとのコミュニケーションの方法に ついて学ぶことになったのですが平日も 土日もお店が忙しい時は率先して働くよう にしていたこともあり職人さんたちが俺の ことを可愛がってくれるようにもなりまし た職人になって10年目の村井さんという 方が特に俺のことを可愛がってくれていた のですがよしきも高校を卒業したらここの 寿司屋に就職するんだろうお前なら即戦力 として使ってもらえるだろうなしかし 珍しいよな今時寿司職人を目指す人なんて なかなか見たことがないよそんなことを 言ってくれていました村井さんは実家が 寿司屋で長男だったということもあり光景 を余儀なくされたと話していまし た修行した後に戻る店があるって 素晴らしいことですね羨ましいです 本来であれば俺も祖父の寿司屋を継ぐこと ができたのかもしれないとそんなことを 思いながら自分の思いを伝えたのですが 実際すき子飲んで職人になりたいと思う人 も少ないことが分かりました誰もやりたく て寿司屋を都合と思ってないんだよね代々 続いてきた店だし長男だから仕方なくって 感じかなよしきみたいに夢や希望を持っ てるわけじゃないからプレッシャーだよ 意外にもここに修行に来ている職人さんの 中でも夢を持っている人は10人に1人 いるかいないかというのが現状でした当時 の俺は高校生だったし大人の所持場など 分からなかったけれどどうしてやりたくも ない仕事を無理にやっているのか そんな疑問は募るばかりでしたしかし俺の 寿司職人になりたいという強い意思は 変わることなく高校卒業してからはさらに 高まっていったように思い ます結局のところ俺はアルバイトしていた 寿司店にそのまま社員として働かせて いただくことになりました社長はよしの ように夢を持って働いてくれる人が助かっ たよこれから寿司屋てものは色々な意味で 経営が大変になるおいしい寿司を提供する だけじゃだめだ和術も勉強してもらわ なきゃないつも俺を励ましつつもこれから 立派な職人になるためにはどうしたらいい かそんなアドバイスもしてくれていました 気がつくと俺は店にとってなくてはなら ない存在になっていまし た前として場に立つようになったのも普通 の人より早い20代後半でした最初は あんな若い板前の作った寿司なんて食え ないなんて言って俺の席の前に座って くれる客もいなかったのですが子供相手に 創作寿司を作ったりお年寄りに対して人口 サイズの食べやすいお寿司を握ったりする ことで気の聞く前と評判になり少しずつ俺 を求めてくれる客が増えていった感じ ですまだまだ1人前の職人とは言えないか もしれないけれど両親に今の姿を見て 欲しくて何度か連絡を入れたこともあり ました俺頑張って修行をして寿司職人に なったんだ父さんと母さんにも是非食べに 来てもらいたいんだけど あんたもしつこいわね何度も言った でしょう私もお父さんもあんたを寿司職人 なんかにさせることを目的に育ててきた わけじゃないの悪いんだけどもう連絡して こないで もらえるしかしこの通りお店に来て もらえるどころか当時のままで俺の仕事を 認めてくれることはありませんでしたなん とも悲しい現実ですどうやったら認めて もらえるんだろう俺はそんなことばかりを 考えて生きてきましたがそもそも無理なの かもしれないそう悟ったのは40代になっ た頃のことでしたそしてさらに悲しい 出来事が俺に襲いかかったの ですこれまで俺のことを励ましてくれた 社長が病の悪化により 亡くなってしまったということ ですもっともっと店を発展させ自分を支え てくれた社長に恩返しがしたいそう思って いた矢先のことでした昔一緒に働いていた 村井さんも不法を聞いてわざわざ遠くから 葬儀に駆けつけたりたくさんの職人仲間 たちが全国各地から集まってきたことに びっくりしましたそしてみんなが社長の死 を悲しみ最後のお別れを告げていました俺 も心の中で社長今までこんな俺のことを 支えてくれてありがとうございましたこれ からもたくさんの経験を重ねてお客様が 笑顔になれるようなそんなお寿司を提供し ていきたいと思いませどうか天国でも俺の ことを持っていてくださいそう告げました 社長が亡くなってから店の経営はどうする のかまさか店が潰れてしまうのかそんな ことが囁かれていったわけですが翌日から 店に顔を出したのは30代である社長の娘 さんでした今日からこの店の経営を担って いくことになった娘の苗ですはっきり言わ せてもらいますけど父はとても優しい性格 でしたがちょっと無駄が多かったような気 がしていました今日から店の売上を少しで も上げていくために無駄を省いていく つもり です嫌みくそうで性格がきつそうな社長 令嬢の苗さん誰もがこのの人はやばいと 思ったに違いありません店内を見渡し鼻で 笑いながらぱっと見た感じ無駄が多すぎ るって感じねそもそもこの寿司屋にこんな に職人さんが必要なの かしら世間は不景だって騒いでる中で人件 費がかむなんてありえないわ そう言ってきましたなんとなくではあり ますが早苗さんが俺のことを標的にしよう としているのは間違いなさそうでした多分 その引いた職人の中で俺が一番年長だった ということもある でしょうあなた名前はなんていうの年齢は あはい魚と申しませ50歳 です言われた通りに答えただけなのですが 俺を指さして大笑いし始めた早苗 さん何その 名前それに50歳とかおじさん じゃんもしかして働きでがなくてここで アルバイトをさせてもらってるとか父が こんな仕事のできなさそうなおじさんを 雇うはずがないもんねははあ正直俺は何を 言っていいか分かりませんでしたそもそも こんなことを俺自身が言いたくないのです が今この店が成り立っているのは俺の おかげと言ってもおかしくないのです俺に 握ってもらった寿司を食べたくて俺と話が したくて足を運んれお客様の予約で いっぱいなの に毎月社長が予約数を計算してくれてい ましたが明らかに俺はダトの1位でした あの俺はなんとか自分のことを少しでも 理解してもらいたくて予約表を早さんに見 てもらうように促そうと思ったわけですが 何 あんた雇われの分際で私に意見しようだ なんて100年早いわよてかおじさん誰私 にはかうってことなら首にしちゃおうこの 店の経営それに人事は私が一任されてるん だからそれでいいわよねじゃおじさんは 今週一杯で首ね なんと俺は見事に首を宣告されてしまい まし た周囲を見渡すとみんな巨とした顔をして いますただ自分も首になってはいけないと 意見できない人も多いようで早苗さんに目 をつけられないよう下を向き存在感を 消そうとしている人までいましたただ1人 勇気を出して意見してく後輩があのよさん を首にするのだけは絶対にやめた方がいい と思いますお店の経営が成り立たなくなる はずです今こうして予約がいっぱいなのは 全てよしさんのおかげなんです社長もそれ はよく分かっていたと思い ますそんな風に意見してくれたのですが苗 さんは聞く耳を持つどころか 真っ赤な顔で怒りだしましたなにあんた あんたも首になりたいっていうのさっきも 言ったけど父が亡くなったからこの店は私 が仕切ることになったの私に意見しないで ちょうだいとにかくこのおじさんは首1 週間の猶予を与えてやったのそれだけでも 感謝してもらわ なきゃその後も内はした空気が流れ皆 それぞれが自分の保に走ってしまいどう することもできずにいました勇気を出して 意見してくれた後輩は俺の元へやってきて よしさんまさかあのまま言われた通りに店 を辞めるだなんてそんなことは思ってない ですよね俺嫌ですよ俺が職人を目指そうと 思ったのはよしさんに出会えたからなん ですそんなことを言ってくれました若カ氏 頃俺も祖父のような職人になりたいそう 思った時代がありました後輩のことを見て いるとそんな若かった頃のことを思い出し てしまいますそして両親が口うるさく言っ ていた職人なんてやめた方がいいそんな 言葉すらも脳裏をかめ俺は完全にふの スパイラルに陥ってしまいました負の連鎖 だけはなんとか断ち切らねば そう思った俺はすぐに次に働かせて もらえる寿司店を探すことにしたのですが 俺魚住よという人間は自分が思っていた 以上に長知られているということを知り ましたすぐに最終職も決まったわけですが なんとその店は俺が今働いている寿司屋の ライバル店だったのです先方はすぐにでも 働いてほしいという状態でした 1週間後には退職を余儀なくされていた俺 ですが店に行くと早苗さんが待ちかまえて いて最終職先は見つかったのかしらおじ さんだからそんな簡単には見つからないわ よねまああと5日あるわけだけど見つかっ たらすぐにでもやめて結構よそんなことを 言ってきました俺は深いため息をつき心の 中でこの店もう終わったなそう投げた後 最終職先が見つかったので本日で退職させ ていただきます色々とお世話になりました にやりと笑い田さんにそう告げましたそれ でも俺のことを馬鹿にし続ける早苗さんは またしても腹を抱えて 大笑いこんなおっさんを雇ってくれる 寿司屋なんてあるんだ受ける まあ包丁すら握らせてもらえないかもしれ ないけど細細と頑張ってちょうだい退職金 は近日中に口座に振り込んでおくので よろしく承知いたしました長い間お世話に なりました失礼いたします俺はそう言って 長年勤めてきた寿司店を後にしました俺を 慕ってくれていた後輩は何とも言えない 表情を浮かべながら悲しみ そして涙を流してくれている人もいました まあこれも俺の人生だ俺を必要としてくれ ている場所で1から頑張っていこうそう 思い俺はその日のうちに最終職先である 寿司店へと移ったの ですしかしそれから1週間が経った頃 せわしく働いている俺の元へ苗さんがやっ てきましたちょっと噂に聞いたけどどうし てあんたがここで働いてるのよわざわざ うちのライバル店で働くなんてどうかし てるわよあんたのせいでうちの店の評判は ガタ落ちで売上も減ってるの仕込みの時間 帯だったのでお客さんはいなかったものの 一緒に働く職人たちは何事かと話に 食い入るように見てきましたいやだって俺 あなたに首にされたんですよ 俺だって生きていくために働かなきゃなら ないですし何より俺のことを求めてきて くれるお客さんに自分の居場所を伝え なきゃならないじゃないですかそれの何が 悪いんですか俺が冷静にそう答えると拳を 握りしめ唇をガクガクと振るわせながら 早苗さんは怒っていましたこんなの営業 妨害よこんなしょうもない職人ばかりが 揃ってる店で働いてないでさっさとうちに 戻ってきなさい首にし長本人が戻って来い だなんてそんなこともおかしな話ですが 最終職先である寿司店は今までの店よりも 職人も少なく雑務なども自分でこなさ なければならず業務自体は大変だったもの の誰1人としてさることなく必死に修行を する職人さんがたくさんいます俺は今の 職場に居心地の良さを感じ後輩たちに仕事 を教えながら頑張っていたのにしょうも ない職人が揃っているそう言われ完全に頭 に来てしまいました社長がなくなって あなたが店の経営に携わるようになって から売上はどんどん減ってるようですね まあそれもそうですよねそちらに通うお客 様の7割は俺を指名して来てくださってた 方なのでその7割以上のお客様がこっちの 店に流れてきた経営を担ってるならそれが 何を意味するか分かりますよね怒りを こらえつつにっこり笑ってそう言ってやり ました次第に真っ青な顔になっていく早苗 さんしかし俺は彼女を救うつもりなどあり ません社長がくり彼女があの店の主となっ た以上もう関わる必要がないの です申し訳ありませんでしたこれまで ひどいことを言ってしまってお願いです あなたが戻ってきてくれないとうちの 寿司屋は潰れてしまうんです働いてる職人 さんたちにも給料が払えなくなってしまう んです助けて くださいあれだけな態度を取っていた割に のを知った瞬間手のひら返し意味が分かり ませんだから言ってやったんです ああそれならご心配なく大丈夫ですよ実は 俺がここで働くようになってから客が殺し て人員不足なんですだからこっちに転職 できるよって話を流してます から実は以前一緒に働いていた後輩から 相談を受けていたのですもちろん最初は話 を聞くだけだったのですが今の職場の店長 に相談したところやる気のある職人大募集 と言ってくれたのですそ そんなそう言って泣き崩れてしまった早苗 さんですがまあ仕方のない現実なのかも しれません俺生前社長には本当によくして もらったんです両親との仲も悪くて俺が 職人になることすら反対されてたのに社長 だけは自分の信じる道に進め後悔するよう な生き方はしちゃダメだって言ってくれて だから今の俺があるのは社長のおかげなん です本当は社長のために頑張ってあの店を 大きくしていきたかったです 残念でなりません俺は自分の思いを伝え ました泣きながら俺の話を聞いていた早苗 さんはご迷惑をおかけしてすみませんでし た魚さんの話を聞いて私考えを改めなきゃ と思いました父は亡くなる直前まで魚さん の話をしていたのに私父の話をまに聞か なかったんですそんなことを話し始めたの ですどうやら生前社長は家でも俺の話を よくしていたそうです自分の身に何かが あってもよしに任せておけば大丈夫だと 話していたのだとかでも早さんが想像して いた人物と俺はかなりかけ離れていたよう で社長の言葉を信じることができなくなっ たのだとかまあ確かに無理もありません俺 は見た目も結構地味な方だしテレビに出て いるような華やかな職人なんかじゃあり ませんただ地道にコツコツと信頼を 勝ち取って生き残っただけの職人なのです 社長に恩返しができず残念ですでも俺は ここの職場で1から頑張っていきたいと 思ってますまだまだ自分に足りないものも ありますしお客さんを笑顔にできる最高の 寿司職人を目指します俺は早苗さんにそう 伝えましたその後間もなくして俺の働く 寿司店に後輩が続々と入社してきました声 をかけたはいいけれど誰が来るのかと考え てはいましたがやる気のある人ばかりで人 安心ですほぼ休憩もできず働いている俺に とっては急性主的存在の後輩たちでした 元々働いてた寿司店はこれからどうなって いくか分かりませんがまあきっと長くは 続かないでしょうただ昔ながらに社長と 一緒に働いてきた年配の職人さんたちは何 人か残っているそうなので細細とやって いくことに変わりはない でしょう社長が亡くなりそして社長令嬢に 首宣告を受け別のライバルス点に 入社こんなことになるなんて正直夢にも 思っていませんでしたがそれでも俺自身の 寿司職人の最終的な目標は自分の店を持つ ことです両親に認めてもらえる日が来るか は分かりませんがそれでも俺は俺の握った 寿司を食べに来てくれるたくさんのお客様 を大切にしこれからも夢を持って頑張って いきたいと思っていませ [音楽]