Home » Announcers » 美人お天気キャスター » 【感動する話】部長のパワハラで退職。ビジネスパートナーである社長令嬢を助けて得意先から好印象!すると社長の表情が一変し「君まさか…」#泣ける話 #スカッと感動 #いい話 #朗読 #泣ける話

【感動する話】部長のパワハラで退職。ビジネスパートナーである社長令嬢を助けて得意先から好印象!すると社長の表情が一変し「君まさか…」#泣ける話 #スカッと感動 #いい話 #朗読 #泣ける話

by ANNAPOST



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[感スマ] 総集編+涙腺崩壊
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[感スマ] 泣ける話 + 医師、看護師 感動編

[感スマ] 泣ける話+家族愛

[感スマ] 楽しい話+ 逆境立ち向かう

[感スマ] 泣ける話+恋愛

[感スマ] 泣ける話 + 胸キュン

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仕入れたネタの新しい話し手が目に入った ようで駆け足でそいつの元へと向かっ た俺の名前は中山正文高校卒業まで鹿児島 の田舎で暮らし福岡の大学に 入学福岡で暮らすことになった俺が1番 苦労したのは人の多さになれることだった 何せ俺が生まれ育った場所は周囲を山々に 囲まれたのどかな風景が広がる地区どこに 行くにも車を使うから向こうから歩いて くる人と度々ぶつかりそうになるなんて ことはない電車バス地下鉄繁華街暮らし 始めたばかりの頃は移動するだけで精神的 に疲れたようやく慣れたと思ったのは大学 卒業を間近に控えた頃だだから働く場所は 福岡がいいと田中に言ったのは嘘偽りの ない俺の本心だっ たからお世話になる高橋 です初日全員の前で挨拶した部長はビシッ とスーツを着こなし気前という表現が ぴったりの態度30代後半と聞いていたが 異言すら感じさせたしかしそれは 思い過ごしだったとすぐに理解する部下 から仕事について質問された時の部長の 口癖は自分で 考えろ最初のうちは社員に経験を積ませる ためにあえてそう言っているのだと思った しかし部長は必ず付け加えてい たこれだから死者勤務の人間はと初めて その言葉を耳にした時死者の社員のレベル が低いと評価されたような気がして嫌だっ ただからと言ってそのことをとやかく部長 に言うつもりはなかった がしかしある日事件が起こるきっかけは 昼飯を食べて会社に戻る途中俺と田中が かわしていた会話だっ た部長本社勤務が偉いみたいなこと言っ てるけどさ元々うちの会社は福岡発症じゃ ないかそれなのに俺たち死者の人間を小馬 にしてないか上に立つ人間がそんなこと口 に出して言うもんじゃないよ なこいつも同じ気持ちなんだな俺がそう 思ったのと後方からおしい声をかけられた のが同じタイミングだっ た今のはどっちの発言 だぎょっとして俺たちはほぼ同時に声がし た方へと顔を向けるそこにはいかにも不 機嫌そうな表情をした部長がい た私 ですとっさに嘘をつい た確か君は中山君だったね覚えて おこうそれだけ言うと部長は会社の中へ俺 と田中は部長の背中を黙って見送っ たなんで嘘をついたんだだって田中は部長 の覚えめでたい人間になりたいんだろそれ なら部長を否定するような発言はまずい

じゃん俺は部長に気に入られなくてもいい し考えを正直に伝えた田中に余計な心配を かけさせたくなかったから部長の目が笑っ ていなかったことに不気味さを感じたこと はいたがしかし俺の悪い予感は見事に 当たって しまうそれから部長の俺に対する露骨な 嫌がらせが始まったの だ莫大な量の仕事を与えて今中に終わら せることを求める作業の途中にも関わらず 別の作業をするように求める時間内に仕事 が終わらなけ要に攻撃する今時信じられ ないようなパハラだった満足に眠れない日 が続いた部長の顔を思い出す度に体が 震えるように なる俺の指示に従わなければこうなるんだ 他の社員に対する見せしめのようですら あった不思議だったのは部長のそんな言動 に対して死者長が何もしなかったこと 気づいてないはずなどなた時々俺は救いの 手を求めるような視線を社長に送っていた のだから社長が何もしない理由を教えて くれたのはやはり情報通の田中だっ た部長が死者に移動してきたのはパワハラ が原因なんだとほりが覚めるまでここに いろということらしいぞ社長が毎日本社に 部長のことを報告しているそうだでも部長 のパハラ体質変わってないじゃんそうここ は部長が1枚も2枚も上手ってわけさなん でも部長は不妊直後社長に言ったそうだ 地元でビジネスマンとして終わりたいなら どうすればいいか分かってますよね ってまるでそばで見聞きしていたかのよう な田中の口ぶり お前のその能力仕事でも行かせたらいいの に な知り合って初めて田中の情報収集能力の 高さに関心し本が口をついたそう言われた 田中は巨としていたがでも田中のこの情報 が俺にあることを決断させた会社を退職 するということだ田中が言うように部長の 死者勤務は期間限定だとしてもいつ本社に 戻るかは分からないその頃の俺はすでに心 が限界だった俺は会社にとまることで心身 をすり減らすことよりも退職することで 部長のパハラから解放される道を選ん だ中山さんこれ分かりますか2週間後に プレゼンしないといけないんですが私には ちんぷカプ でそういってくったのない笑顔で俺に 話しかけてきたのは石田さん俺の転職先の 社長令嬢だ 俺は以前の会社を辞めてから半年後 たまたま転職サイトで見つけた機械部品を 製造する石田金属に就職したその会社が

システムエンジニアを募集していたからだ 最初の頃は全く畑違いの職業でもいいと 思ったがやはり目に止まったのはIT系の 触手ここなら以前の経験を生かせるだろう 軽い気持ちで面接を受けたが石田長はの 採用を決してくれた間に合ってよかっ た社長はそうも言っ た石田金属は従業員30人程度の中規模の 会社入社した俺は新しく創設された システム開発部の課長に抜擢された上司に あたる開発部長は総務と営業3つの部長を 務する佐藤 部長実質的には君がシステム開発部の責任 者だ社長は本気とも冗談ともつかない表情 をしていたがどうやら本気だったようだ 課長とは言っても部下は石田さんただ1人 だったそんな石田さんが俺にちんぷカプだ と言ってきたデータ見た瞬間画面に釘付け になっ たこれを2週間後にプレゼンはい2週間後 に石田さんがあはい私がどういった経緯で 父いや社長が知り合いの取引先から依頼さ れたらしいんです何でもコンペで勝ち残っ たら割と大きな契約になるそうでそう だろう ね本音が口をついた石田さんのパソコンに 映し出されていたのは機械部品の製造 ラインを抜本的に見直すというものある 程度の知識と経験がなければ新提案をする ことが難しい内容だった俺は石田社長が 間に合ってよかったと言った言葉の意味が 分かったような気がしたこのコンペに 間に合うように娘を手伝って欲しいという ことだったの だろうこれから2週間大変になると思う けれど大丈夫 私こう見えても努力と根性は人1なんです よちょっとやそっとじゃへこたれません じゃ本気で取りにきますか了解です石田 さんはそう言って両手でガッツポーズを 作っ たそれから俺たちはプレゼン資料作りに 没頭する熱中するあまり昼食を取るのを 忘れていたり夜中近くまで仕事をしていた こともあった驚いたのは石田さんの根性が 俺が思っていた以上だったこと文句の1つ も言わず俺と一緒に仕事をこなしたすると 前の職場で感じていたチームで1つの プロジェクトに取り組む楽しさを感じる ようになるたった2人のチームでも久し ぶりに充実した日々を送っ たそして迎えたプレゼン驚いたことがもう 1つあった石田さんが予想外に堂々として いたの だ私できませんわって

くださいプレゼンを練習しながら何度も そう言っていたのに直前までどうしようと 繰り返していたのに滅多にない体験だから 思う存分やっておいで少しでも気分を 落ち着かせようとそう言って送り出した時 今にも泣きだしそうな顔をしていたのに 縁台の前に立った石田さんは落ち着き払っ ていた主催者の質問に答える様子も堂々と したものだった プレゼが終わって席に戻った石田さんに 右手を差し出した瞬間彼女は全身の力が 抜けたかのように椅子に座り込んだそして 机に突っ伏した状態でつぶやくように行っ た縁台から中山さんの笑顔が見えたんです その瞬間大丈夫だと思いまし た俺は心の底から嬉しさが込み上げ た今回は 本当にありがとうございました貴重な経験 をさせていただきまし たプレゼン会場からの帰り道タクシーの中 で石田さんは完全に吹っ切れてい たあれだけ頑張ったの に結果発表の瞬間周囲の目をはからず号泣 していたが残念ながら俺たちの提案が選ば れることはなかったが次の契約に繋がり そうな改善のヒントをもらえたことに希望 を感じたのだろうどうやら気持ちの 切り替えの速さが石田さんの魅力の1つの ようだ事前に結果を伝えていたが社長は 笑顔で俺たちを迎えてくれ た中山君今回は本当にありがとうこれから もよろしく頼むよ社長がそう言って右手を 差し出す石田さんの頑張りで契約に つながりそうなヒントをもらいました明日 からテム開発に取りかかります俺は社長の 右手を握り返してそう返答し たしかし次の瞬間それまでやかだった社長 の表情が一変 するところで君が前の会社を辞めた理由は パワハラだったそうだ ね思わず石田さんを見た喋ってしまって ごめんなさいという感じで石田さんは自分 の顔の前で両手を合わせた俺は社長に退職 の理由を一心上の都合としか言ってい なかったしかし石田さんと作業をしている 時に退職の理由を聞かれた際大して深く 考えることなく上司のパワハラと答えて しまったのだその後石田さんは何も言わ なかったから俺もそれ以上何も説明する ことはなかったが 私は人の上に絶対に立ってはいけない人間 がいると思うそのさたるものが自分の権威 を振り返す人間だ彩かからその話を聞いて いても立ってもいられずつい言ってしまっ たよそんなんじゃお前の会社も長くない

ぞって え思わず短い声が出たしかし誰にそんな ことを言ったのかまではわから ない実は君が以前務めていた会社の社長 川口優介と私は幼馴染みでね今でもたまに 連絡を取り合う中だからつい電話して しまったんだよお前の娘向こがうちの娘 向こにとんでもないことをしでかした らしいなって えまた短い声が出たそんな俺をよそに石田 社長はさらに 続ける介は言ってたよするチャンスをにる ような人間にはしるべき措置を取 るってもはや自分に関係ないこととはいえ 少しだけ気分が晴れ たでもそれ以上に俺の頭の中は石田社長の 発言の意味を理解しようと必死に考えてい た石田社長が川口社長に行ったお前の娘 向こが高橋部長をいることは分かるじゃあ 石田社長にとってうちの娘向こというのは 話の脈からして俺を指しているとしか考え られないしかし俺と石田さんはもちろん 付き合っているわけではないし俺は石田 さんに対して特別な感情もない思わず石田 さんを見た石田さんが瞬間的に顔を伏せる その様子を見ながら石田社長が言った 彩佳は父親っこだったから娘が君にどんな 思いで接していたか痛いほど分かったよ なんせこの2週間うちは中山君の話題で 持ち切りだったから ね恥ずかしいのか石田さんは俯いたまま 微動だにし ない私も彩佳がどこの馬の骨か分からない 男性を連れてくるのは嫌だったが中山君に なら任せられるどうだろうどうだろうとと 言われましても私たちは出会ってからまだ 1ヶ月も経っていませんしそれが運命なら 出会ってからの期間は関係ないと思うんだ が確かにそうですが俺はそう答えるのが やっとだった答えはすぐに出さなくても いいでもシステム開発部の上司と部下の 関係はしばらく続けてもらうよ大賛世です 今回のプレゼンで彩佳さんは貴重な戦力だ ということがはっきりと分かりましたから おやばかって言われるかもしれないけれど 彩かをここまで短期間で夢中にさせた君の 人間力を僕は買っているんだよ あ右手を頭に当てながら石田さんに再び 視線を送る石田さんは一瞬だけ顔をあげた が俺と目があった瞬間再び顔を伏せたその 仕草を見ながら俺は初めて石田さんのこと を可愛らしいと感じた それまで全く女性として意識していなかっ たのに1度意識してしまうとどうにも気に なって仕方がないどうやら社長の柵に

はまったかと思わなくもないが俺は嬉しい 御参 だそれから1年後俺と彩佳は結婚した 半年後には結婚が決まったのだが例の プレゼの改善に取り組んだ結果それが先方 に認められる直にプロジェクトチームが 車内で結成されそのリーダーを俺がサブ リーダーを彩佳が担当したそして新しい 仲間も加わっ たよろしくお願いし ますまるで大学のサークルに入るかのよう に加わったのが以前の職場の同僚だった 田中どこから情報を仕入れたのかわから ないが中山君仕事もプライベートも充実し ているらしいねとちゃかすように言い ながら我が者に飛び込んでき たやっぱり中山君と一緒に仕事していた時 が一番楽しくて張りがったなんて言われて ちょっと目頭が暑くなっ たそしてプロジェクトが無事終了しうちの 会社は晴れて新たな契約を結ぶことができ たの だ高橋部長のパハラで退職する直前明らか に俺の人生はどん底だったしかし俺の人生 がうくきっかけが退職だったのは間違い ない人の人生って何がきっかけで変わるか 本当にわからないせっかく掴んだ幸せを 彩かと2人でしっかりと紡いで いこう人生は諦めなければきっと そう信じることが大事なんだと改めて 思うあの出会いがなかったら俺は今でも 冴えない清な男のままだったかもしれ ない お疲れ様ですお疲れ様同僚の挨拶に笑顔で 短く返事を返す久々の本社は懐かしいが 内孫がリフォームされたこともありまるで 別の会社のようでどこか少しそわそわ する俺は小倉し32歳どこにでもいる平凡 な容姿のサラリーマンだが元が田舎育ちだ からか数年ぶりの都心での生活に少し浮か れている自分がいたり するフロアを歩いていると廊下に飾られて いる絵画がふと目に 入るそこに描かれているのは緑豊かな いかにも田舎の風景その素朴な絵に昔の ほろ苦い青春時代が 浮かぶそうあの頃俺は一斉代の恋をしてい たと言っても過言ではないと 思うあれは忘れもしない15年 前高校2年の赤外で隣になったオブ部屋が 印象的な切れ長の目の美少女彼女の名前は 山田直うちの高校じゃちょっとした 有名人高校1年の冬に転入してきて次の末 でいきなり学年1そんな時期に入してくる というだけでもケなのにいきなりの学年

トップという異業に田舎なりにも新学校 だったうちの高校の生徒たちがざわつか ないわけがなくそれに加えて洗練された 美貌があるとなれば多学年の生徒も彼女を 教室に見に来るほどだっ たしかし山田はそんなことは全く意に返さ ないという雰囲気 遠巻きに見る生徒たちを相手にすることも なくもっと分かりやすく言えば友達も作ら ず休み時間はいつもブックカバーをかせた 文庫本を読みふけっていた近づきにくい タイプはっきり言って校内でそんな認識 だった彼女は当然隣の席の俺とも会話が 盛り上がるなんてこともないだからまさか あんな形で距離が縮まるだなんて思っても 見なかっ たそれは初夏の日差しがじりじりしてきた 蒸し暑い夏休み前の午後修業式も終わり ほとんどの生徒が下行していた昼下がり俺 は息を切らしながら廊下を走っていた 夏休みにやらなければいけない課題を まとめたプリントを机に全部忘れてしまっ たのだ流れる汗を拭うことも忘れ勢いよく 教室のドアを引いた俺は目の前の光景に 思わず足を止めたそこにはつっして寝て いる山田がいた傍には文庫本読みながら寝 てしまったのだろうか近づいてみると額に うっすら汗をかいているのがが分かる今は 真夏の昼下がり熱中症にでもなったらこと だ話したこともほとんどない彼女に声を かけるのは正直抵抗があった子春期特有の 周知心しかしそんなことも言ってられない 意を決して起こそうと彼女に声をかけよう とした瞬間置かれていた文庫本に目が行く いつもと違いカバーが外されたそれ その時山田が身じろぎをしたうーんと体を 伸ばしむくりと起き上がる俺を見上げると しばらく焦点の合わない目で 見つめるどれくらい立っただろう か あの沈黙に耐えられずに俺が声をかけると 山田がはっと目を大きく見開き文庫本に目 をやる はに叫んで文庫本を隠す彼女普段の姿から は想像もつかないほどの声のボリュームに 面くらったのは俺の方でこちらも声を上げ て思わずのけぞって しまう見 た気まずそうにこちらを見る山田の表情は 年相どころかいつもよりも幼く 見えるカバーに覆われた文庫本何を読んで いるのかそれすらもテリアスだと言われて いた 彼女隠した腕の隙間から見えたのは文庫本 なんかではなくちょっとマイナーな少年

漫画だっ たそれから俺と山田の距離が縮まるのに 時間はほとんどかからなかったというのも 彼女が読んでいた漫画は俺も愛読していた からだ話してみるとミステリアスな イメージとは程遠い同級生の女子と同じ ようによく喋るさっぱりとした少女だっ ただって仕方ないじゃんなんかお堅い イメージつけられちゃってさ今更私本当は 漫画大好きなんて言えなく て体育館の裏でパンにかぶりつきながら ザックバランと話す山だあれから俺たちは 大後にこの場所で参考書片手にくだらない 話をするようになったたまに勉強を 教え合いながら好きな漫画の話をする山田 が1位を取るまでは実は俺が学年1位だっ た夏休み明けから少しずつクラスメートと も話すようになった彼女はやはりどこか 周りに心を開いていないように思えた話し 方の声のトーンが違うのだ一度指摘すると そうでもしとは普通に喋るんだからいい じゃん と軽くあわれた本人的には特に気にしてい なかったようだお互いに暗黙の了解で周り には内緒にしていた王長いまつ毛が際立つ その横顔に次々とユーモアのある言葉を 紡ぐ唇に恋に落ちない男なんているの だろう かまたそんなこと言っ て呆れたように山だいやが俺の背中を バシっと 叩くしはポテンシャル高いんだからもっと 自信持っていいんだ よ何かあるといつも激を飛ばしてくれる なおいつからか下の名前で呼び合い清な俺 の背中を押してくれるなのことを本当に 好きになってしまってい たそんな俺たのに終わりが告げられたのは 高校3年の秋の こと何 それ低いトーンでながつぶやく俺は しばらく視線を彷徨せ黙ったまま 俯く約束したよね一緒に携帯目指そうっ て消えいるような声でつぶやくなのことを 直視できない受験の境に入っていく風が 肌寒く感じるこの時期俺は推薦で東京のA 大学に合格したなおには俺が推薦を狙って いるという話をしていなかった俺たちは 半年ほど前から一緒に東京の軽大学を 目指そうと約束をしていたの だA大学はいい大学だよで もなおが言葉を切るそっと様子を伺うと こちらをじっと見るなと目が 合う瞬の実力なら形代絶対に合格目指せた よ

ねまっすぐな視線それに耐えられず俺は 再び 俯く ごめんそう俺は受験戦争から逃げたの だ俺たちは2人とも大の学部死亡だった私 立災難観光とも言われる経題の中で小学部 は特に人気で列な争いが繰り広げられる模 の成績ではお互いにCランク余裕で受かる とは言いがかったそれでもなおはきっと 経題を目指すことをやめないだろう目標に 向かって常にストイックで強い精神力を 持つ彼女なら受験もきっと突破するでも俺 はやっぱり怖かった浮かんでくるのはなお だけが受かる 情景自分が携帯に受かるイメージがどうし ても湧いてこなくて勉強していても集中 できなくなっていったこのままじゃどこも 受からないそんな脅迫観念にとらわれ手に 入れた永大の水洗の切符決まった時は心の 底からドしたの だ本当にそれでよかった のなおがぽつりと つぶやく俺はしばらく押し黙っていたが やがてゆっくりと頷い たそっ か俺がA大を選んだのは経題に受かる自信 がなかった確かにそれが大きな要因だが 毎日受かったとしても今の学力じゃ授業に ついていくのが 毎日毎日必死に勉強に追われてどんどん 疲弊していく俺の姿しか浮かばなかった 形代では俺の将来の展望は見えなかった 安易に約束してしまったことを心から後悔 したでも目標に向かって前進しているなお にどうしても言い出せなかっ たしばらく黙って俺を見ていたなはお めでとう 君そう言って微笑んでいたその言葉が答え だっ た呆然と佇むしかできない俺の横をなお 山田はすっと通り すぎる後に残された俺は推薦が決まった時 にアンドと同時に心に湧き上がった敗北感 に押しつぶされそうだっ たあの日から体育館の裏には1度も行って なおは想定通り大に受かり俺はA大に進学 した東京の南観光への進学が決まり共に 周りからは祝福されたが笑顔の視線が 交わることは一切なかった状況後も連絡は 取らず同窓会にも参加していないのでなお が今何をしているのか全くわからないでも なおのことだきっと今も全身あるのみで 頑張っていること だろう1枚の絵画に見せられ柄にもなく 少しセンチメンタルな気分になってしまっ

たぼーっととしていた意識は前から聞こえ てくる明るい笑い声によって現実に 引き戻さ れる軽く頭を振り前を見ると大げさな 身振り手振りで歩いてくる男性と少し 微笑みながらする女性すっと隣を通り すぎようとしたが男性の大げさな身振りを した腕が俺の肩にどんと 当たるおい気をつけろよその言葉を放った のは俺じゃない相手だぶつかってきたのは 向こうなのだが ああすみませんつい反射的に謝ってしまう そうしたら後ろにいた女性がっ顔で俺を 見る え なお俺は思わず声に出してしまってい た小倉 く一瞬口元がしんと語られたのは気のせい だろうか あ何 知り合い男性は驚いた顔で俺たちを交互に 見比べるなんでここにそんな男性に目も くれず俺はなに 話しかける半年前に転職し て懐かしそうに目を細めるなお はあ昔の同級生か何かすごい偶然だ ね物にされたのが気に食わなかったのか 男性が会話に入って くる小倉さんだっけ初めまして企画部部長 の茅野です企画部 をこさに強調する茅野そういえば半年前に 若手ながらも実績を買われて抜擢されたや がいると話題になっていたうちの会社は 外資系で年序列関係なく完全に実力主義で 役職が決まる20代で重役に昇進したもの もいるくらい だ初めましてえっと僕はあいいよ かしこまらなくて年近そうだし敬語もなし ね俺の言葉を遮りながら親しみを込めた 笑顔でかや乃は俺を見る俺って優しいや だろとでも言いたげな 表情ちなみになおちゃんは俺の直属の部下 でね中途入社の女子でいきなり企画部 なんてどうかと思ったんだけどアイディア 豊富でいつも頼りにしてるんだねと同意を 求めるようにな見るのなおは美しい微笑み を 浮かべるそんな私の方が茅野部長に助けて もらってばかり ですその答えに満足したのか茅野は満面の 笑で 頷くそうだ 君茅野は思い出したようになおから俺に 視線を 移す悪いけれどそこでコーヒーを買ってき

てくれる大事な打ち合わせがさっきやっと 1ついたところでね彼女とブレークでも しようと話していたところだったんだ くいっと顎で奥の自販機を刺されるえっと これは俗に言うパシリというやつか俺が あけに取られた表情をしていることに 気づいたのか あ大丈夫金ならきちんと払うから今殺しか 手持ちがなくて後で部署と名前教えて ねと手を振り休憩室に向かう 茅野はあと息を1つつきえっと小銭にあっ たかなととりあえず自販機に向かおうとし たその時だっ た副 社長後ろから聞こえた声に全員の足が 止まる振り向くとすらっとした心の美女が ちょと険しい顔をして立って いる何してらっしゃるんですかこんな ところ でスタスタと歩いてきた彼女は俺にばさっ と資料を 渡すジムが先ほどから副社長をお探しです よ頼まれていた資料をまとめておきました ので打ち合わせが始まる前に目を通して ください美女の言葉に声を失う茅野となお 俺は困ったように目の前の美女から資料を 受け取る打ち合わせは夕方からっって言っ てたから捕まるのが嫌で逃げてたのに 分かっていますでも重役とお茶の時間を 共有するのも大事な仕事の1つ ですあの人話の大半が愚痴だから嫌なんだ よなとは口に出さなかったがどうやら顔に 出ていたらしい美女は1つ息をつくと副 社長は打ち合わせ前に社長に呼ばれている ので手近にと伝えてあり ますその人言に小さくガッツポーズを決め た俺にこのやり取りに混乱しきったのか 茅野が上ずった声をあげるああの副社長 ってまさかそのまさか です美女は茅野の言葉を遮りながら言う 正式発表は だったのであなた方が知らないのも無理は ありません小倉専務は来月から副社長に 就任されます私は副社長秘書の北原良子と 申し ます美女北原さんが2人に軽く頭を下げる その言葉に茅野は口をパクパクさせ顔面 蒼白になっていくその後ろで目を見開いた ままこちらを見るな 俺は軽く肩をめ たごめんびっくりしたびっくりなんてもん じゃないわ よ会社からほど近い喫茶店でナが サンドイッチに かぶりつくあの頃と変わらない口調と豪快

な食っぷりに知らない間に口元に笑が こぼれるあの後茅野は泣きさんばかりの 勢いで俺に平謝りしてきたそんな彼の姿を 冷めた目で見ていた北原さんに来月就任な んだからあの場で副社長っていう必要は なかったんじゃないと打ち合わせの前に こっそり聞くとつい腹が立ちまし てすみませんとふぶかと頭を 下げる慌てて顔をあげるようにに言う俺に その様子を見ていた社長はひたすら笑って い たまさか副社長だなんて本当に頑張ったん だ ねなおはぽつりとつぶやくとサンドイッチ をテーブルに置きコーヒーに手を つつけるなおにはいつかきちんと謝罪とお 礼を言わなくちゃいけないと思ってたん だ俺の言葉になの瞳が戸惑いがちに 揺れる 何のことだってほら約束破ったこととか はあれは瞬が正しかった今ならわかる よ少し長い思い出話を俺はなに話し始め た俺は進学した大で勉強やサークル学会 活動にも熱をあげ目の前のことにが夢中で 取り組むようになった全ては自分に自信を つつけるため俺は自分の弱さが昔から 大嫌いだったいつも肝心なところで勝負に 出られないこの性格を一体何度呪ってきた ことだろう受験からも好きな人からも結局 俺は逃げたそんな後悔がずっと俺の中に あっただから大学生活ではこんな自分を 変えてやろうと覚悟を決めてできることは 全てやろうと今までの俺では考えられない ほど欲的に活動していた全ての言動力は なおだったもし次に彼女に会うことがあっ たとしたらもう後悔しない人生を歩んでき たと彼女に伝えたいそう思っていたから だ意欲的に過ごす大学生活は忙しいながら も充実して楽しくていつの間にか心から 楽しんでいる自分がい たそして迎えた就職活動様々な企業を回っ たが自信たっぷりに自社の魅力を熱弁する 当時の副社長今の社長の姿に引きつけられ た年序列関係なし全て実力主義そんな環境 で自分を試してみたいと思い就職を決めて 早が つまさか自分が副社長になるだなんて想像 もしてなかった けど少しばかりのテレを隠すために俺も コーヒーに口を つつけるそんな俺をじっと見つめていた直 はやがて息を1つつき 俯くあの時私しは自分自身から逃げた大者 だと思ってたどんなに辛い状況でもあの時 逃げたりしなければ同じに受かって一緒に

刺激的な大学生活をくれたはずなの にてなおの言うことは本当にその通りだと 思ううんそうだね俺はあの時逃げたんだ 違うの俺の言葉になおは伏せていた目を俺 に 向けるしは正しかった自信がないなら逃げ たってよかったの自分の心に負担をかけて まで勝負することだけが正解じゃないって あの後やっと気づい た話しながら再び節目がちになる相変わら ず長いまつ毛でもどことなく以前よりも 自信がなげなことがずっと気になっていた そしてなおもぽつりぽつりと卒業後のこと を話し始め た 周囲の期待を裏切ることなく形代に進学し たなお入学後も最高の大学生活を送ろうと 意気込んでいたしかしさすがは芸大周りは 本当に頭のいいやばかりでどんなに勉強を しても追いつくことも超えることもでき ない壁を感じたのだという焦ったなは どんどん自分を追い込みやがて大学へ通え なくなった 体と心が回復するのに1年もかかっちゃっ て当然留年とは自重気味に つぶやく挫折しそうになりながらもなんと か意地で卒業した就職は安定さを重視して 決めたがやりがいを持てないまま数年が 過ぎてしまっ たこれでいいんだって自分に言い聞かせ ながら働いてたんだけどたま見てた転職 サイトであなたを見つけちゃっ て俺はその言葉に思わずコーヒーを 吹き出しそうになるそういえば1年前転職 者向けのインタビューを車内で受けてい た専務を検認しながら地方の営業現場や 研究施設の視察で飛び回っているって見 間違いかと思ったわ よ苦笑いしながらはコーヒーを口に 私は何をしてるんだろうそう思ったらいて も立ってもいられなかっ た名をまっすぐ見ることができず顎をかく 折ちらりと目をやると少し前まで浮かんで いた自信のなさそうな表情が少し柔いだ ように見え た瞬に会えて本当に良かったできればもう 少し自分に自信が持てる立場になってから 再開したかったんだけど なは少し目を伏せるとふっきれたように顔 をあげて笑っ た企画部での仕事で成果を出せたらある ことに挑戦しようと思っているのその時は 背中を押して くれる堂々とした口ぶりに俺は思わず 頷くもちろんだよ俺にできることなら全力

で力になる俺がここまで来れたのはなの おかげだよ私がここまで立ち直れたのも瞬 の おかげどちらからともなく手が差し出さ れるその手をしっかり握り合い俺たちは やっと再会の言葉を口にし た久しぶりあえてよかっ たなおがうちの会社初の女性海外師店長と して海の向こうへ旅立ったのはそれから5 年後のことだった業務拡大に追われながら も俺は毎日充実した日々を過ごしている 入社後からずっと密かに付き合っていた 北原さん両子と入籍したのは3年前のこと で1年前に子供も生まれた俺となが最ね なんてことはなかったがなんて言うか今で は窮の友として魔できる存在そして妻は それを温かく見守ってくれて いる逃げること恐れずに立ち向かうこと どちらも大切なことで両方とも 正しいその時の自分の気持ちに嘘をつかず に正直に向き合うことその時にできる最善 を尽くすことそれが自分の人生をきっと いい方向に導いてくれる 自分の心を大事にして人生をどう彩るか たまには間違えることだってあるでもそれ を恐れずこれからも前を向いて進んでいき たいと 思う今までご苦労様 でももうあなたは必要ないから えある日会社から帰ったら母にいきなり そう言われ た私は何のことか分からずただ目を パチクリしてい た必要ないってどういうこと会社はマリア に譲るからあんたはもう用済み そんな 私は柴谷千35 歳高校卒業して18年母の会社で働いてい たと言っても会社を創設したのは母の父で ある 祖父私の両親は私が10歳の時に離婚した 原因はよくわからないただその頃の両親が よく言い争っていた記憶だはあるその時妹 はまだ3歳だっ たお父さんは私たちを捨てて他の女の人の 元に行ったの よそれから母の私への当たりがきつくなっ た原因は大体分かっている私が父親にだっ たから だ子供の頃から私は ずっとお父さんにくりねと言われて育っ た母を裏切った父に似ている私の顔を見る のが母には辛かったのかもしれないと私は 思っ た母は美人だっ

たでも私はその母の遺伝子をあまり 受け継がなかったよう だそれに反して妹は成長するにつれて母の 血をくついでいることが顕に現れていっ たそうなると当然のように母は妹ばかりを 可いがるようになっ たしかも妹は3歳の時から父と会ってない から思い出して恋しがることも ないそういうところも母には楽だったの だろう私は母の前で父を恋しがったこと など1度もつもりだったけれどどこか顔に 出ていたのかもしれ ない私は父が大好きだっ ただから母が父は私たちを捨てて出て行っ たと聞かされた時は本当にショックだっ たあんたお父さんに会いたいと思ってるん でしょ思ってないよ嘘ばっかりあんたの顔 を見ているとお父さんがそこにいるみたい で気分が悪いはごめんなさいそその目よ お父さんそっくりのその目が嫌なの よ母は断るごとにそう言っ た父はもも祖父の会社で働いていてそこで 母に出会っ た祖父に見込まれ父は無用紙として母と 結婚し たやがて父が会社を継いで だそれにつれて父は忙しくなり仕事に没頭 するようになっ た妹は父が出ていく数ヶ月前に事故に会い 大怪我をしたことがあっ た幸い一命を取り止めたがその頃から父と 母の様子が変わったような記憶が ある離婚した後会社は母が切りもりした 元々働いていたから会社のものとも 親しかったし父がいなくなっても会社は何 とか持ちこたえ私は高校卒業と共に母の 会社に入社し たこの15年母の力になりたくてずっと 頑張ってきたなの にマリアも大学卒業して5年うちの会社に もすっかり慣れたしこれからはマリアに 会社を任せることにしたのよ私も会社の ために一生懸命やってきたのにでもね考え てもごらんなさいよマリアは大卒なのよ 高校しか出ていないあんたとは格が違う でしょそれ は私は勉強が好きだっただから本当は大学 に進学したかったでも母にそんな余裕は ないと言われ ただけど妹のマリアはお嬢様学校と言わ れる市学の大学に進学し た母が私より妹を出来合いしていることは 察していたけれど改めてそのことを痛感し た母を助けて私も会社の役に立てばいつか は母も私を認めてくれるのではと思ってい

たけれど そんな日はもう来ないかもしれないと思い 始めていた矢先のことだっ たマリアに任せるってどういうこと言葉の 通りよあんたはいらないのいらないっ て私はもうちの顔を見るのも嫌なのだから ちは会社も私の娘も首ってことそんな 私は会社からも家からも追われるようにし て出 た家を出て1人暮らしを始めたけれど しばらくは何もやる気が起きなかっ た私なんてこの世の誰からも必要とされて いないんだと思っ たとは思ってもまだ寿命はありそうだし 生きていくしか ない私はハローワークにき数剣の会社の 面接に行ったがなかなか採用に至らなかっ たそんなある日私の元に50代半ばくらい の見知らぬ女性が訪れ た川北と申します一緒に来ていただけませ んでしょう か川北さんあの誰ですかお父様に頼まれて あなたをお迎えに来まし た父 に正直なところ10歳の時から会ってい ない思い出すことすら許されなかった父の 顔を覚えているかといえばほぼ覚えてい ないうちには父の写真は1枚も残されてい なかった からどうして父が千さんがお家を出られた ことをお聞きお呼びになりまして裏切った くせに 今更色々と誤解があるようです誤解 って父が私たちを捨てて他の女性の元に 行ったというのは誤解だと川北さんは言っ た今まで23年間そう思って生きてきた私 にとってはにわかに信じられるものでは なかったが父の話を聞いてみたいとも思っ たもし私がまだ母の元にいたのならそんな こと考えられもしなかったけれど母から縁 を切られた今となっては私が父に会いに 行くのも自由なのではと思え たなので私はその女性について行くことに し た外に出てみて驚いたそこに止まっていた のは黒塗りの高級 車どうぞ あ はいそうして着いた先は大きなビルの 一室中には年配の男性が座って いる父だろうかあまりピンとこ ない父が出ていった時は38歳現在は61 歳当時の影があるかと聞かれてもわから ないでもどこかで見たことがあるような気 がするとは思ったから父なの

だろうすれ違ってもきっとわから ない父の方はもっとそうだろうなと思っ た久しぶりだなちは全然変わらないなどこ であってもすぐに わかるそんなはわけがない10歳だった私 が今もう33歳のおばさん だ適当なこと言わない で私の言葉に父は少し間を置いて言葉を 選ぶように口を開い た花江は いやお母さんは再婚はしたのか え父が母のことを聞くとは思ってもい なかったああいや私はしばらく日本を離れ ていてね最近こちらに帰ってきたばかりな んだそうですか母は再婚なんてしていませ んそうなの かどうして私たちを捨てた のそれは社長本当のことをお話になっては いかがですか 社長お父様は長野ホールディングスの社長 です 嘘長野ホールディングスとは私が昨日面接 を受けた会社だまだ採用の合否はもらって いなかったが父の会社だなんて考えても見 なかっ た私の名前は長野智春だ よそこで私は至った父は無御師だったから 急性があったということ を私は父の急性をずっと知らないままだっ たというよりそういうことすら考えたこと もなかっ たそれにしても父の会社に面接に行ってい たなんてこれも巡り合わせなのだろう か応募者の中に君の名前を見ていねそれで こちらの川北君に少し調べてもらったそう したら君はつい最近までお母さんの会社で 働いていたが今は家を出て会社も辞めたと いうことだったので何かあったのかと思っ て私は社長の秘書をしています事情は伺っ ています社長私からお話ししましょう か川北さんの言葉に父は少し苦しそうな顔 をするが川北さんは父の返答を聞く前に 語り 始めるお父様はご家族を裏切ったわけでは ありませんそれはお母様の方です は川北君いいえ社長千さんはもう小さなお 子様ではありません真実を知るべきです しかし 真実って何ですか話して くださいそうして父の口から聞かされた話 は私には驚くべきものだっ たその数日後私は母に会いに行っ た何しに来た の私お父さんに会ったの えそ

で全部聞い た そう本当なのお母さんがお父さんを裏切っ たって本当よだってお母さんお父さんの方 がってそう言ってたじゃないそう言うしか ないでしょだってあの時 は私が父から聞いた話では父と母が結婚し た母には恋人がいたでも祖父が父を見込ん で結婚を進め た母は祖父に逆らうことができず父と結婚 し たそんな経緯はあったけれど父は母が好き だったし私も生まれ母も結婚生活に満足し てくれていると思ってい た会社は順調でどんどんしくなっ たでも妹が生まれる1年ほど前に祖父が 亡くなり受けていた勇志が打ち切られるか もという切歯詰まった状況になり父は本し て毎日朝早くから夜遅くまで仕事に追われ た会社は何とか持ち直し起動に乗った けれど夫婦中はどこかギクシャクしてい たその後妹が生まれたけれどなんとなく すれ違ったまま月日が過ぎ た妹が2歳を過ぎた時に事故に会い怪我を 負っ た輸血が必要で父が病院に駆けつけて血液 検査をしてもらったら父の血液型は妹とは 不合しないことが 発覚父も母も血液型は大型だが妹はa型 だったので父は輸血できなかっ た父は何かの間違いか母が自分の血液型を 勘違いしているのではと思ったそうだ けれど母が白場し た妹は父の子ではない と父は母が昔の彼と続いていたことに ショックを受けたのと自分の存在が母の 人生を変えてしまったということに 思い至り離婚を決意して出ていくことにし たその時に私のDNA鑑定をした らしい父はそこまでと言ったが母がきっと 疑っているだろうからと言って教行した そう だその結果私は父の子に間違いなかっ た婚する時に父は私を連れて行くことを 申し出たが母はガンとして拒否し たお父さんを好きじゃなかったの ね私の言葉に母は静かに首を振っ た私はお父さんが好きだった本当にずっと 好きだったのよどういうことだってそれな なら母はぽつりぽつりと語り出し た母には結婚前に確かに交際している人が いたがとても誠実と言えるような人では なかっ たちょうど別れ話を切り出していた時に 祖父から父との円THを持ちかけられ

た父の誠実で優しい人柄は前から分かって いたし交感も持ってい た母は彼とはきっちり別れを告げ父との円 THに踏み切っ た父は思っていた通りの人で結婚して私も 生まれ穏やかでとても幸せな日々が続い た結婚して本当に良かったと思っていた けれど会社が忙しくなって父とはすれ違い の日々が続い た祖母は結婚前に亡くなっていたし家に私 と2人残されて父とは会話1つままなら ない状況が続い たそんな中で祖父が亡くなり父はますます 忙しくなり母は自分だけ取り残されたよう な気になっ たそんな時に前の彼にばったりとあって しまっ た軽い気持ちでお茶をし たちょと愚痴をこぼすだけのつもりだった のがお酒の力も手伝ったせいか1度だけ 誤ちを犯してしまっ たそれで妹が生まれ た母はずっと父の子だと信じていたいや 信じようとしてい たでも妹が事故にあって父の子でないこと が分かってしまった 父は母が結婚後もずっと前の彼と続いてい たと誤解し た母は母でもしかしたら父は母が好きだっ たのではなく祖父に頼まれたから仕方なく 結婚したのではないかという疑念をずっと 抱いていたから否定しなかっ たなん できっとどこか意地になっていたん でしょう ね父は好きでもない母と結婚したのだだ から自分もそうだったことに しようそんな風に思ったそう だそれにあの人を裏切ったのは事実だし そんな自分もずっと許せないでいた の私を父に渡さなかったのは なぜあなたを手放したらあの人との繋がり が全部切れてしまう思ったの よ父を裏切ってしまったという現実がある から本当は好きだったとは言い出せなかっ た父からの養育費も全て拒否して子供を 育てる決心をし たでも成長していく私はどんどん父に似て いきそれが嬉しくもあり辛くもなっ た私の顔を見るたびに父に攻められている ような気がし ただんだんと私に辛く当たるようになって しまっ た自分でもどうしようもなく止められ なかっ

た手元に置いたのは間違いだったかもしれ ないとは思ったけれどだからといって父を 頼る気にもなれなかっ た大学進学を推奨しなかったら出ていくと 思ったのに会社に入って母親を手伝うと 本当に父親にそっくりだと思っ たそれで今度は妹に会社を譲るからと言っ て私を追い出した らしい本当のことを何度も言おうと思った けれどどうしても言えなかった結局私は 自分を守ることしか考えていなかった母親 失格 ねばバ みたいそうね本当にバカ みたいずっと辛く当たってごめん なさい許されるとは思ってないけど本当は ずっと抱きしめたかったのでもどうしても できなかっ た母はそう言って泣い た私は何と言っていいのかわからなかっ たこの長い年月ずっと父が家庭を捨てたと 思ってい た母はそんな父に似ている私のことが 疎ましいのだと思ってい たそれが今更全部嘘だったと言われて謝ら れても納得でき ないただなんだかなって 思うなんだかあれからずっとモヤモヤして いるそうしたら妹から連絡が入っ たちょっと話があるんだ けど妹は母から全て聞いたそう だずっと母が私より自分を可愛がっている ことには疑問を持ってい た小学生くらいの時にちらっとそのことを 聞いたことがあったそうだが母がとても不 機嫌になったので以来何も言わなかっ た全然納得できないお姉ちゃんは腹が立た ないのそりゃまあ親の恋愛事情に巻き込ま れただけじゃないちゃんと2人で解決して もらおう よ妹は私よりずっとはっきりものを言う方 だそれでも父と離婚して1人で自分たちを 育ててくれている母に対しては遠慮もあっ たそれが今回自分は父の子ではないと 知らされ た父親が誰かなんてどうでもいいけど知ら なかったことが腹立たしいと妹は言っ た実に妹 らしい結局父も母もお互いの気持ちを確認 することもなく互いに祖父に強いられて 結婚したのだと思い込んでいたということ だ お姉ちゃんはそんなことのためにお母さん に辛く当たられて私はフの子よやってられ ないフの子

ってなんだかその言葉がやけに面白く響い たまるで時代劇みたい だそしてその数日後私は父を妹は母を 呼び出し2人は今対面して いるちょっとこれはどういう こと呼び出された母はわけがわからず思わ ず叫んでい たあのね2人とも今いくつか分かっている もうお互い60歳過ぎてるのよ今言いたい こと言っておかないと次はないかもしれ ないのよ分かっ てる妹よそれはいくらなんでもとちらと 思ったが口には出さなかっ た君はマリアかはいお父さんというわけに はいかないですね娘だと思っているよ君が 生まれた時心から嬉しかった怪我をして 助けてやれないのが本当に悔しかったな何 言ってるの私 は妹の目に涙が浮かんで いるそんな妹を見て父は優しい笑を 浮かべるそして母に 向き直る私はずっと君が好きだっただから 結婚の話が出た時嬉しくて1も2もなく 飛びつい たでも君は好きな男性から引き離されて 仕方なく私と結婚した マリアが私の娘ではないと分かった時それ を痛感した君の人生を壊してしまったとだ から私と別れたら君は好きな男と一緒に なれると思っ てそれで父は私と会った時に母が再婚した かどうかを聞いたのかと思っ た私はあなたが父に頼まれて断れなく私と 結婚したのだ と母の言葉に父は うくそんな2人を置いて私と妹はその場を 去っ たその後2人がどんな会話をしたかは知ら ないあれから数ヶ月父と母は会っている ようだけど2人とも再婚する気はないと 言って いる友達 らしいでも時々4人で食事に 行く母に対してわだかまりがゼロかと問わ れれば側頭で運とは答えられないでもいつ か心から笑い合える日が来ればいいと 思うこれは偽らない本音 だ妹は父をお父さんと呼んでいるそれを父 は嬉しがっている 内心は分からないがあっけらかんとした妹 が時々羨ましく なる人生には色々ある素直になれないこと も心がすれ違ってしまうこと も私は自分にも他人にも正直でありたいと 思うこれからも笑って生きていくため

に 今回のお話はいかがでしたか是非コメント 欄にてご感想をお聞かせください高評価 チャンネル登録もお待ちしています最後 までご視聴いただきありがとうございまし た

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5 comments

@user-me8hv9yt2q February 21, 2024 - 7:47 pm

色々とありますね、やまあり、たにありですね

@user-me8hv9yt2q February 21, 2024 - 7:48 pm

😮勉強になりました

@user-dq1zj8mm2k February 21, 2024 - 11:03 pm

おはようございます😊昨日は配信お休みなのかと思って早く寝てしまいました、みどりさんの3本立て、ありがとうございました。3話共最後はあたたかい終わり方で良かったです

@user-fh7sr4oz3l February 22, 2024 - 5:04 am

3話とも覚えていますよ。
懐かしいお話しでしたね。
最後はちょっと切なくてドラマを見ている様でしたよ。
年月をえてわかり合うことが出来て良かったですね。
人生色々🎶ですね。でもいいじゃないの幸せならば🎶。
そんな歌もあったよね😊

@kenport8068 February 27, 2024 - 12:46 pm

総集編アップロードありがとうございます。
仕事が忙し過ぎてなかなか視聴出来ませんでした🙏
三話は 凄く印象に残ってるお話しです。
複雑な家族愛を感じました。

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